明治安田生命J1リーグ第25節、柏レイソル対サガン鳥栖が21日に行われ、1-3で鳥栖が勝利した。公式戦2戦未勝利のチームを救ったのは、26歳の小屋松知哉。鳥栖はこの夏に主力の移籍が続いたが、J1リーグの上位争いに食い込める力があることを示している。(取材・文:元川悦子)
逆風が吹くサガン鳥栖
東京五輪に選ばれたU-24日本代表FWの林大地、パリ五輪世代のリーダー格・松岡大起という両看板選手の移籍に加え、金明輝監督の謹慎とアクシデントが続いた今夏のサガン鳥栖。序盤は川崎フロンターレに次ぐ2位につけていた時期もあったが、最近はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)圏内の3位争いの真っ只中にいる。
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とはいえ、五輪中断明けは思ったような結果を出せていない。リーグ再開初戦となった9日のFC東京戦は1-0と辛くも勝利を収めたものの、14日の浦和レッズ戦は1-2、18日の天皇杯ラウンド16・セレッソ大阪戦も0-1で敗れてしまった。
「チームがいい流れに乗っていたのに、自分が(浦和戦から)復帰してから負けさせているので責任を感じている」と金監督も神妙な面持ちで語っている。それだけに、21日の柏レイソル戦は是が非でも勝ち点3を得て、再浮上の機運を醸成したかった。
対戦相手の柏は直近2戦無敗と復調傾向。3-4-2-1の布陣をベースにしつつ、攻撃時には右ワイドの高橋峻希が前がかりになって、左の三丸拡が絞って4バック気味になるという変則的布陣だった。
そんな彼らに対し、鳥栖は持ち前のハイプレッシャーと強度の高さを全面に押し出した。3-1-4-2の基本システムは普段通りだが、右ワイドに小泉慶、2列目の右に白崎凌兵という新戦力が先発に加わった。2人は移籍直後と思えないほどうまく機能。チーム全体の寄せの意識も高く、立ち上がりから確実にボールを支配した。