古橋のハイパフォーマンスが伝染し…
英紙『デイリー・レコード』によれば、ポステコグルー監督は試合後に「キョウゴは相手にとって常に脅威であり、どんな時もスコアリングエリアに入り込むことを狙っている。そして継続的にDFとしての責任も負ってくれる。今夜のパフォーマンスも並外れていた」と古橋を高く評価したという。
もちろん1得点1アシストという結果を残したことによってAZ戦1stレグのマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。だが、指揮官もコリンズ氏と同様、攻守両面における働きぶりを称えたとなると、やはり古橋にとって活躍のカギとなっているのはどんな時も労を惜しまない姿勢なのだろう。
プロ入り当時とは全く次元の違う選手になった。抜群のスピードや技術、インテリジェンスに裏打ちされた得点力と、チームの勝利のために守備にも奔走する献身性を両立した日本代表FWは、驚異的なペースで評価を高めている。そして彼のハイパフォーマンスが感染したかのように周りの選手もぐんぐん調子を上げてきた。
キャリアが停滞していたオーストラリア代表MFロム・ロジッチは古橋とホットラインを築きつつあり、豊富なアイディアと正確な左足のパスを武器に同胞のポステコグルー監督のもとで復活を遂げた。そして守備陣では“終わった選手”と見られていた元イングランド代表のGKジョー・ハートが好セーブ連発で健在ぶりを印象づけている。他にも例を挙げればキリがない。
セルティックは昨季、宿敵レンジャーズに25ポイント差をつけられてリーグ優勝を逃した。捲土重来を期す今季は激しいプレッシャーに晒されながらの戦いになるだろう。その中で古橋はどのように成長していくだろうか。「KYOGOAL」量産でサポーターの心を鷲づかみにし、名門を引っ張っていく頼もしい姿を楽しみにしたい。
(文:舩木渉)