福島ユナイテッドFC
Jリーグは18日、J3の福島ユナイテッドFCが今年5月の試合でエントリー資格のない選手を試合に出場させたとして、福島を0-3の敗戦扱いとするなどの懲罰処分を発表した。クラブはこれに対し、処分を不適当と主張する意見書を提出したことを明らかにしている。
【今シーズンのJリーグはDAZNで!
いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中】
懲罰の対象となった試合は5月16日に開催された明治安田生命J3リーグ第8節の福島対ヴァンラーレ八戸戦。福島はこの試合にホームで2-0の勝利を収めていた。
Jリーグによれば、福島はこの試合に新型コロナウイルスの指定公式検査において陰性判定を得ていない選手を出場させたとのこと。JFA懲罰規定による「出場資格の無い選手の公式試合への不正出場(未遂を含む)」に該当したとしている。
一方で、福島がエントリー資格認定委員会への申請を欠いたことに悪意はなく手続き上のミスであること、当該選手が公式検査ではないが保健所による検査を受けていたことから酌量すべき事情があるとも判断。懲罰を一部軽減して選手本人への処分は行わず、0-3の敗戦およびクラブに対するけん責処分を決定している。
これに対し、福島はクラブとして認識している事実関係を公式ウェブサイトで説明。八戸戦において当該選手はJリーグによるエントリー可能者リストには含まれていなかったが、リストに含まれていなくとも陰性判定証明ができれば出場可能であるという旨の発言がマッチコミッショナーからあり、陰性結果を提出してマッチコミッショナーの認可を得た上で当該選手が試合に出場したとしている。
クラブは公式検査で陰性判定を得ていない選手が試合に出場した事実は認めながらも、Jリーグの派遣したマッチコミッショナーによる認可を得ての出場だったことを強調。「不正出場には当たらない又はその違反の程度は極めて小さい」として、懲罰内容は「不相当に重く、不適当」だとする意見書をJリーグに提出したことを説明し、今後については「弊クラブ顧問弁護士をはじめとする関係機関とも相談の上、今後対応策を検討してまいります」と述べている。
処分が下される前の時点で、福島は勝ち点26でJ2昇格圏の2位、八戸は勝ち点20で8位となっていた。処分が適用されれば両チームともに勝ち点23となり、得失点差でも逆転する八戸が5位に浮上、福島が6位に後退となる。昇格圏の2位には勝ち点25のFC岐阜が浮上する。
【了】