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バルセロナは予想以上に強かった。新時代の幕開け、メッシ不在で新たな武器になり得るのは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

2失点は余計だったが…



 後半に入ってもバルセロナの勢いは止まらなかった。ボールと人がよく動き、ソシエダに的を絞らせない。守備もE・ガルシアとピケのCBコンビを中心に、非常に安定していた。

 そして59分、ブライスワイトがこの日2点目を奪ってスコアは3-0。この時点で、バルセロナは勝負を決めたと言っても良かった。

 ただ、そこからは積極的な選手交代を行ったソシエダが反撃に出ることに。ピッチの中でとくに大きな変化があったわけではないが、3点リードした事実がバルセロナイレブンの集中力を低下させたのか、前半のような引き締まったプレーは確かになかったか。試合後、クーマン監督は「ディフェンスは良かったが、試合終盤にいくつかのプレーで集中力を欠いてしまった」と言葉を残している。

 71分に登場したエメルソン・ロイヤルがうまく試合に入れなかったことも痛く、82分に1点を献上。さらにその3分後、ミケル・オヤルサバルに芸術的なFKを沈められ、ついに1点差に追い詰められてしまった。楽勝ムードから一転、やや不穏な空気に包まれていた。

 それでも後半AT、途中出場セルジ・ロベルトが得点を奪い、結果的に4-2で勝利。開幕白星スタートに成功した。

 終盤にバタついたのは気になるところだが、全体的には予想以上のパフォーマンスを披露したと言えるはずだ。とくに攻守の強度で上回っていた前半45分間の内容は素晴らしく、今後への期待感を抱かせた。敵将イマノル・アルグアシル監督も「インテンシティーやアグレッシブさでバルセロナに敵わなければ、何かを成し遂げることは難しい」と試合後にコメントを残すなど、バルセロナのパフォーマンスに手を焼いたことを認めていた。

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