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日本代表 3年前

久保建英と堂安律は諸刃の剣。U-24日本代表はすでにガス欠、不十分だったのは…【西部の目/東京五輪男子サッカー】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

すでにガス欠状態。足りなかったのは…



 遠藤と田中のコンビは代えの効かない存在だが、前半のコンディションをみるかぎり、交代させるしかなさそうだった。最初の交代は後半開始時、相馬に代えて旗手怜央。サイドでドリブル勝負の相馬を旗手に代えたのは、中盤に数的優位を作る意図だろう。

 4-3-3のメキシコに対して、前半は久保が左のハーフスペースに入って中央を3対3にしていたが、旗手を中へ入れれば数的優位を作りやすい。左サイドは中山雄太を進出させる。

 53分に旗手のヒールパスを絡めたパスワークから遠藤が狙いすましたクロス、堂安はフリーだったがヘディングシュートは抑えが効かずバーを越えてしまう。

 ここからはメキシコのカウンターアタックが続き、その流れでCKからベガのヘディングシュートで決定的な3点目を決められた。

 63分に三笘薫、上田綺世を投入。旗手は退いた中山に代わって左SBに入る。三笘はようやく本領を発揮し、5つの決定機を創出してそのうち1つを自ら決めた。

 71分に田中に代えて板倉滉。この時点では0-3だったので、組み立てを考えれば田中を残して遠藤を代えたほうがいいのではないかと思ったが、遠藤も80分に三好康児と交代。交代の順番と配置にやや疑問が残ったが、田中と遠藤に頼らざるをえず、この2人が疲弊していた時点で難しい試合になっていたといえる。

 終盤には吉田麻也をトップに上げるが、吉田もすでにガス欠状態。グループリーグの3試合はともかく、6試合を戦うためのコンディションを持っていなかった。これはたんにスタミナの問題ではなく、五輪なら6試合、ワールドカップなら7試合を戦い抜くためのマネジメントが不十分だったということだと思う。

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