U-24日本代表は6日、東京五輪(東京オリンピック)男子サッカー・3位決定戦でU-24メキシコ代表と対戦。1-3で敗れ、銅メダル獲得に一歩届かなかった。グループステージで勝利している相手にリベンジを許したが、何が足りなかったのだろうか。(文:西部謙司)
小さなミスが目立っていたのは…
グループリーグとは逆の展開だった。グループリーグ第2戦は久保建英の先制点、堂安律のPKによる追加点で2-0とし、メキシコの反撃を1点に抑えて2-1。今回の3位決定戦はメキシコがPKとFKから2-0とリード。少し違っていたのはメキシコが決定的な3点目を決めたこと。U-24日本代表は三笘薫の個人技で1点を返したが1-3で終わっている。
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ともに準決勝で延長戦を戦った同士だったが、U-24日本代表のほうが疲労の度合いが濃いようにみえた。とくにチームに支柱になっている遠藤航、田中碧のボランチコンビにはいつになく小さなミスが目立っていた。
メキシコの先制点となったPKは、アレクシス・ベガのドリブル突破から。右サイドで久保が遠藤へ短く戻したパスを引っかけられ、サイドへ展開され、ベガが久保と遠藤をかわしてボックスへ。遠藤のファウルでPKとなった。1対2の状況を突破されてしまっている。久保は内側の進入路を限定して遠藤にとらせるつもりだったようだが、2人の間をすり抜けられてしまった。ただ、カバーリングもいたので遠藤がファウルする必要はなく、そのつもりもなかったと思うが、ベガのカカトに足を当てる格好になってしまう。前半10分なのに、一連の動きに「重さ」を感じた場面だった。
さらにFKからホアン・バスケスに決められて22分で0-2。相馬勇紀、林大地のシュートで反撃するが入らず。久保が主に左のハーフスペースでパスを受けて崩しの起点になっていたが、微妙なパスのずれもあって崩し切れない。田中は珍しくトラップミスでボールを失い、遠藤のスペースへのパスも流れてしまう。連戦の疲労によって全体的に精度が落ちていた。