最も悩ましいのは1トップ
ダブルボランチは今大会すべての試合で先発起用されている遠藤航と田中碧。このコンビの成熟度はやはり抜群で、森保ジャパンにおけるストロングポイントの一つとなっている。U-24メキシコ代表戦でもカギを握ることになるだろう。
あえて懸念点をあげるとすれば疲労の影響だ。ただでさえ豊富な運動量が求められるポジションで、田中と遠藤ともにここまでほぼフル稼働している。もちろん試合展開にもよるのだが、U-24メキシコ代表戦では板倉滉をどのタイミングで使うかという部分も重要になってくるかもしれない。
2列目にはやはり堂安律と久保建英の存在は欠かせないだろう。二人のコンビネーション、そして個の打開力は日本が得点を奪う上で重要なものとなる。U-24メキシコ代表はグループリーグで堂安と久保にやられているのでより警戒を強めてくるはずだが、そこをかいくぐることができるか。銅メダル獲得に向け、かなり重要なミッションとなりそうだ。
左サイドハーフは旗手怜央の起用を推す。準決勝U-24スペイン代表戦では攻守に渡って存在感を誇示。65分で交代となったが、正直なところまだまだできる感じではあった。だからこそ、U-24メキシコ代表戦では再び先発で見たい。相馬勇紀や三笘薫らはジョーカーとしての活躍に期待したいところだ。
最も悩ましいのが1トップの人選だが、ここでは上田綺世をチョイスしたい。
上田はU-24スペイン代表戦で途中出場するも輝きを放てず、批判の的となった。しかし、先発起用されたU-24フランス代表戦のパフォーマンスは非凡で、ストライカーとしての質の高さを証明していた事実を忘れてはならない。
仮にU-24メキシコ代表戦で林大地や前田大然が先発し、上田が途中出場ということになれば、U-24スペイン代表戦のデジャヴになる可能性が高い。それならば、FWとして確かなセンスを持つ上田を先発で起用し、U-24フランス代表戦のような躍動に期待してもいいのではないだろうか。
もちろん林の守備での貢献度も捨て難いが、多くの試合で先発起用されながら無得点という事実は少し気になるところ。前田のスピードはよりオープンな展開となった中で活かしたい。それに加え、グループリーグ第2節から変化を加えるという意味でも、上田のスタート起用は有りだろう。
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