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ディエゴ・ライネス【写真:Getty Images】
ディエゴ・ライネス(背番号10)
生年月日:2000年6月9日(21歳)
所属クラブ:レアル・ベティス(スペイン)
20/21リーグ戦成績:21試合0得点2アシスト
このチームで背番号10を背負い、メキシコの将来を背負って立つと言われているのが、21歳のMFディエゴ・ライネスだ。クラブ・アメリカの下部組織から2017年3月にプロデビューを果たすと、その後のリーグ戦でも出場機会を積み重ね主力に定着。そして2019年1月にレアル・ベティスに完全移籍で加入となった。ベティスでは主力に定着しているとは言えないが、実力は十分。A代表でも出場経験があり、この世代ではエースとしての活躍が期待される。両ウィング、トップ下など攻撃的なポジションを担うライネスはこのチームでは右ウィングでプレーすることになるだろう。ライネスは167cmと小柄ではあるものの、ドリブルが得意で”メキシコのメッシ”と称されるほどだ。抜群のテクニックを誇り、ドリブルを武器に相手を翻弄する。東京五輪で躍進できるか注目の逸材だ。
ロベルト・アルバラート(背番号21)
生年月日:1998年9月7日(22歳)
所属クラブ:クルス・アスル
20/21リーグ戦成績:27試合3得点4アシスト
所属するクルス・アスルの23年半ぶりの優勝に貢献したのがロベルト・アルバラートだ。前期リーグ戦は出場機会が少なかったが、後半戦は完全に主力に定着。前期後期合わせて27試合に出場3得点4アシストを記録した。右ウィングが主戦場となるが、トップ下やサイドハーフ、セカンドストライカーの役割も担うことができる。緩急を使ったドリブルはアルバラードの持ち味で裏への一瞬のスピードで相手を置き去りにすることができる。また、テクニックもありシュートのみならず、サイドからのパスやクロスでチャンスを演出できるのも魅力的だ。スペインメディアの『マルカ』が「天から送られた宝石」と称するほどの逸材である。
ウリエル・アントゥナ(背番号15)
生年月日:1997年8月21日(23歳)
所属クラブ:グアダラハラ
20/21リーグ戦成績:32試合4得点6アシスト
サントス・ラグナの下部組織出身であるウリエル・アントゥナは2017年7月にマンチェスター・シティへ完全移籍。そのまま同年8月にオランダ1部のフローニンゲンへ2年間のレンタル移籍となった。しかしトップチームでの出場が限られ、2019年1月にアメリカ・メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシーへ1年間のレンタル移籍となり、同年10月にシティとの契約を2022年夏まで延長。MLSでは31試合に出場6得点6アシストを記録し、復調の兆しを見せた。だが、2019年11月にシティで1試合も出場することなく、グアダラハラに完全移籍となり母国復帰。スピードのあるアントゥナはドリブルでチャンスを作ることができ、オフザボールの動きも優れている。また、懐が深く相手のファールを誘うことも上手い選手だ。
セバスティアン・コルドバ(背番号17)
生年月日:1997年6月12日(24歳)
所属クラブ:クラブ・アメリカ
20/21リーグ戦成績:28試合7得点3アシスト
メキシコの名門クラブ・アメリカ下部組織出身であるセバスティアン・コルドバは、トップチームで出場機会を与えられず。アレブリヘス・デ・オアハカへレンタル移籍するも、2016/17シーズンは1試合の出場にとどまった。その後、クラブ・アメリカ復帰となるが、トップチームで出場機会がない日々が続く。そして2018年にはクルブ・ネカクサへレンタル移籍し、再起を誓う。そして復帰となった2019/20シーズンは主力に定着し、リーグ戦22試合3得点3アシストを記録。今季は同28試合7得点3アシストと攻撃陣を牽引した。また、東京五輪の北中米カリブ海予選では4試合に出場し、初戦のU-24ドミニカ共和国代表戦のハットトリックを含む4得点2アシストを記録。メキシコ代表の東京五輪出場権獲得に貢献した。この世代ではトップ下でプレーすることが多いが、両サイドでプレーできるウィンガー。足元の技術も優れており、非常に危険な存在である。
ホセ・ホアキン・エスキベル(背番号16)
生年月日:1998年1月7日(23歳)
所属クラブ:クラブ・フアレス
20/21リーグ戦成績:21試合0得点0アシスト
パチューカの下部組織出身であるホセ・ホアキン・エスキベルは2016年9月にトップチームデビュー。その後、レンタル移籍でクラブを転々とし、2019年にレンタルで加入したクラブ・フアレスで今季序盤は苦戦したものの、最終的には主力として21試合に出場した。各年代別のメキシコ代表でプレーしているエスキベルは2015年のCONCACAF U-17選手権に主将として出場。優勝とU-17ワールドカップ出場に貢献した。このチームではボランチでプレーし、東京五輪出場権獲得にも貢献している。
カルロス・ロドリゲス(背番号8)
生年月日:1997年1月3日(24歳)
所属クラブ:モンテレイ
20/21リーグ戦成績:32試合1得点2アシスト
カルロス・ロドリゲスはモンテレイの下部組織から2016年にプロデビュー。最初のシーズンはリーグ戦の出場はなし。すると2017/18シーズンはレンタル移籍となり、セグンダ・ディビシオンB(3部相当)のCDトレドでプレー。30試合に出場3得点を記録し、主力として活躍したことで翌シーズンはモンテレイに復帰。2019/20シーズンは公式戦40試合に出場3得点6アシストを記録し、チームの3冠獲得に貢献した。ロドリゲスはこの世代の中心として活躍し、東京五輪の北中米カリブ海予選に全試合出場。1得点2アシストで東京五輪への出場権獲得に貢献した。A代表でもプレー経験のある同選手は、最近では代表でも主力に定着しつつある実力者だ。中盤の底やセントラルミッドフィルダーとしてもプレーでき、ポリバレント性もある選手である。
ルイス・ロモ(背番号7)
生年月日:1995年6月5日(26歳)※OA
所属クラブ:クルス・アスル
20/21リーグ戦成績:29試合2得点10アシスト
オーバーエイジ(OA:25歳以上)での選出となったのがルイス・ロモである。過去にはクルス・アスルの下部組織でもプレーしていたが、2018年7月にケレタロFCからトップチームデビューを果たすその後、クルス・アスルへ復帰となり、今季はリーグ戦29試合2得点10アシストを記録。二桁アシストを記録し、チームの優勝に貢献した。A代表常連のロモは、中盤の底やセントラルミッドフィルダーでプレーできる。中盤3枚がどんな形であれ、一定の実力が出せる選手だ。フィジカルが強く、中盤で相手の攻撃を摘み取ることができる。昨年11月に行われた日本代表との試合ではフル出場を果たし、日本の中盤を苦しめた。OAとして、この世代の中心となれるだろう。U-24日本代表はこの選手にも警戒したい。
※バックアップメンバー
リカルド・アングロ(背番号19)
生年月日:1997年2月20日(24歳)
所属クラブ:グアダラハラ
20/21リーグ戦成績:34試合6得点3アシスト
バックアップメンバーとして選出されたのがリカルド・アングロ。バックアップメンバーであろうとも、実力のある選手を揃えてくるのはさすが優勝候補の一角といったところだろう。今季はグアダラハラでリーグ戦全34試合に出場6得点3アシストを記録。すでにA代表デビューを果たしているアングロは、東京五輪の北中米カリブ海予選も全試合に出場。U-24メキシコ代表として臨んだ6月の代表戦では3試合中2試合にスタメン出場を果たした。アングロの主戦場は左ウィングだが、右ウィング、トップ下、さらにはセントラルミッドフィルダーでもプレーできる選手だ。複数ポジションをこなせる同選手に出番が回ってくる可能性はあるだろう。
※バックアップメンバー
フェルナンド・ベルトラン(背番号20)
生年月日:1998年5月8日(23歳)
所属クラブ:グアダラハラ
20/21リーグ戦成績:28試合0得点1アシスト
フェルナンド・ベルトランもバックアップメンバーとしてU-24メキシコ代表に選出された。グアダラハラの下部組織出身である同選手は2017年7月にトップチームデビュー。その後は中々出場機会を与えられず。それでも、リーグ後期の終盤はスタメンの機会が増えた。その後クラブでの活躍が認められると、昨年10月のグアテマラ代表戦でA代表デビューを果たす。ベルトランはボランチやセントラルミッドフィルダー、さらにはトップ下でプレーすることができ、どのフォーメーションにも対応できる。まだ、A代表では2試合にしか出場しておらず、今後の活躍で巻き返しをはかりたいところだろう。果たして、東京五輪で出場機会は訪れるだろうか。