U-24日本代表は3日、東京五輪(東京オリンピック)男子サッカー・準決勝でU-24スペイン代表と対戦し、延長戦の末に0-1で敗れた。死力を尽くして戦った選手たちの落胆ぶりは想像に難くない。しかし、6日に控える3位決定戦で雪辱を果たすためにチームを立て直せるのは、この男しかいないだろう。(文:元川悦子)
114分間耐えたU-24日本代表に生まれた一瞬の隙
3日夜に埼玉スタジアムで行われたU-24スペイン代表との東京五輪準決勝。U-24日本代表にとって悪夢の瞬間は、延長後半10分に訪れた。
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始まりはヘスス・バジェホのスローイン。これを受けたミケル・オヤルサバルに対し、中山雄太と田中碧がマークに行ったが、わずかに空いたスペースに入り込んだマルコ・アセンシオにパスを通されてしまった。次の瞬間、無敵艦隊の背番号7は板倉滉との距離があるのを見逃さず、左足のシュートを選択。遠藤航もヘルプに行ったが、間に合わなかった。好セーブ連発の谷晃生も反応しきれず、日本は115分間守り抜いてきたゴールをこじ開けられてしまったのだ。
三好康児が決定機を迎え、逆襲に転じたスペインがオヤルサバルの突破でゴール前まで詰め寄るという激しい攻防があった。その直後でU-24日本代表の反応が遅れたのは確かだ。そのわずかなスキを見逃さないのが、まさにトップ・オブ・トップなのである。
キャプテンを務める吉田麻也は2011年から日本代表の主力として10年以上、世界と対峙してきた。2012年のロンドン五輪、2018年のロシアワールドカップでそうだったように、これでもかというほど壁にぶってきたが、またしても乗り越えることはできなかった。
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