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日本代表 3年前

U-24日本代表に「感動」。それでも…スペインとの埋められない差とは? 個で見劣りはしないが…【西部の目/東京五輪男子サッカー】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司

吉田麻也のファインプレーと消える上田綺世



 後半に入って56分にPKをとられる。しかし、VARと主審が確認して吉田麻也のタックルはファウルでないことがわかり、PKと吉田のイエローカードが取り消される。吉田のタックルは実際ファウルではなく、試合を左右するようなファインプレーだった。

 スペインのパスワークはときおりミスも出るが、ほぼ正確に正解を出し続ける。一方、U-24日本代表も隙をみせずに対応し続ける。奪った後も安易に蹴り出さず、カウンターにならないまでもファウルをもらうなど、相手のハイプレスに奪われて波状攻撃を受ける展開にはさせない。とくに中山雄太の冷静なキープとパスは光っていた。

 ロンドン五輪の緒戦でスペインを破ったときもそうだったが、整然とゾーンを埋めて守られると、ロジカルなだけにスペインは警戒して無理には入ってこない。試合は膠着状態になっていく。

 終盤には猛攻を受けるが、GK谷晃生のファインプレーもあって延長戦に突入した。スペインが1枚上とはいえ、一方的な流れにさせない力を示していた。

 65分に林大地→上田綺世、旗手怜央→相馬勇紀の交代があったが、上田はほとんど攻撃に絡めていない。相手の疲労をつくカウンター狙いなら、前田大然のほうがよかったかもしれない。

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