フランスに一体感が生まれなければ…
強いて言えば、体力面ではU-24フランス代表にアドバンテージがあるかもしれない。緩い守備で南アフリカに勝ち切ったということは、逆に言えば、それだけ体力面では負担がなかったということ。2戦連続で、とりわけメキシコ戦では強度の高いゲームをこなしたU-24日本代表に比べれば、リカバリーに要する時間は少なくて済みそうだ。
そして内容はともかく、劇的なシーソーゲームを演じて勝ち切ったことで、U-24フランス代表にも日本のような“一体感”が生まれるかもしれない。グループ最後のU-24日本代表戦は、決勝トーナメント進出が掛かった試合。そんな分かりやすい目標が、フランスの選手たちにまとまりを生み出す可能性もある。火事場の馬鹿力というか、2試合で7失点中の守備陣は安定し切れなくとも、U-24日本代表の選手たちの体力が落ちてきた試合の終盤に掛けて、ジニャックが爆発するかもしれない。
繰り返すが、内実がイビツだった“南アフリカ戦のU-24フランス代表”であれば、第3戦で日本代表が負けることは、ちょっと考えにくい。しかし、モチベーションが低いということは、ポテンシャルを発揮し切れていないということでもある。
最終戦を迎えるU-24フランス代表は、なんだか不気味なチームと言えそうだ。
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