サッカーに年齢は関係ない
そんな怪物も今回の自国開催の東京五輪では目に見えないプレッシャーを感じた様子だが、シュートの精度と迫力は間違いなかった。本人も「練習量は嘘をつかない」と自信を持ってピッチに立ち、ここ一番の重要局面で決め切って白星をもたらした。これでピリピリしていたチームの空気もほぐれるだろうし、久保自身もよりいい状態で戦えるはずだ。
1-0で辛勝した南アフリカ戦では遠藤、堂安、中山がイエローカードを受けており、出場停止も視野に入れなければならない。冨安、三笘が復帰する見通しも立たないだけに、日本は当面、限られた戦力で勝ち進むことを考えなければならない。
こうした中、攻撃の大黒柱である背番号7に託される部分はより大きくなる。
ご存じの通り、久保は18人の中で最年少の20歳だが、ペドリやブカヨ・サカらのユーロ2020(欧州選手権)での活躍を見れば分かる通り、サッカーに年齢は関係ない。この調子でグイグイとチームをけん引し、メダル請負人になってほしい。そうすれば、彼のクラブレベルでの成功、A代表定位置確保の道も開けてくるはず。
一気に突き抜ける久保建英をぜひ見たい。
(取材・文:元川悦子)
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