MF
【写真:Getty Images】
塩越柚歩(しおこし・ゆずほ)
所属クラブ:三菱重工浦和レッズレディース
生年月日:1997年11月1日(23歳)
代表通算成績:2得点2アシスト
塩越柚歩は昨年10月に行われた候補トレーニングでなでしこジャパン初招集となると、東京五輪への切符を掴んだ”シンデレラガール”だ。浦和レッズレディースの下部組織出身である塩越はトップチーム昇格後、すぐには出場機会を与えられず。順風満帆なキャリアとはいかなかった。2016年に行われたU-20女子ワールドカップに出場したが、その後代表には招集されず。それでも地道な努力を重ね昨年は主力として活躍し、なでしこリーグベストイレブンに選出。今季は浦和Lのリーグ優勝に貢献した。塩越は所属する浦和Lで左右両サイドハーフや2トップの一角としてもプレー。特に菅澤優衣香とのコンビネーションも抜群で代表でもホットラインを見せてほしい。最近ではゴールへの意識も増したのか、積極的にシュートを放つシーンも目立つ。その証拠に先月10日のウクライナ代表戦では代表初ゴールを含む2ゴールの活躍。しっかりと結果を残し五輪代表を掴み取った。なでしこジャパンとしては初の大舞台となるが、シンデレラガールは躍動することができるだろうか。
【写真:Getty Images】
中島依美(なかじま・えみ)
所属クラブ:INAC神戸レオネッサ
生年月日:1990年9月27日(30歳)
代表通算成績:85試合14得点
中島依美は高倉ジャパンに欠かせない存在となっている。高校卒業後の2009年にINAC神戸レオネッサに入団。加入初年度から出場機会を与えられ、2年目から主力に定着した。2010年のU-20女子ワールドカップに出場した中島は3試合全てにフル出場を果たすも、日本はグループリーグ敗退となった。中島は2011年のワールドカップ、続くロンドン五輪のメンバーには選出されなかったが、徐々に代表にも定着。2019年の女子ワールドカップに出場した。中島の特徴は正確無比なキックだ。抜群のテクニックを武器に長短のパスを使い分け、味方のチャンスを演出することができる。また、正確なキックを持つ中島のセットプレーはなでしこジャパンの武器となるはずだ。自身初の五輪で金メダル獲得を目指す。
【写真:Getty Images】
長谷川唯(はせがわ・ゆい)
所属クラブ:ACミラン(イタリア)
生年月日:1997年1月29日(24歳)
代表通算成績:45試合9得点
年代別の日本女子代表に選出されてきた長谷川唯は、年代別の代表も指導してきた高倉麻子監督のサッカーを体現する高倉チルドレンと呼ぶに相応しい選手だ。2014年に行われたU-17女子ワールドカップでは中心選手として活躍し、日本の優勝に貢献した。高倉監督の戦術に対する理解度も高い。長谷川の特徴は、やはり技術に裏打ちされたドリブルだ。細かいタッチで狭いスペースでも突破でき、シュートまで繋げることができる。長谷川は下部組織時代からプレーしてきた日テレ・ベレーザ(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)を離れ、今年1月にイタリアのACミランへ加入。同クラブのセリエA2位入りとクラブ史上初のUEFA女子チャンピオンズリーグ(WCL)出場権獲得に貢献した。そんな長谷川にはバルセロナやパリ・サンジェルマン(PSG)など女子の強豪チームが熱視線を送っているという噂がある。東京五輪で活躍を見せれば、複数のビッグクラブが争奪戦を繰り広げることになるかもしれない。
【写真:Getty Images】
杉田妃和(すぎた・ひな)
所属クラブ:INAC神戸レオネッサ
生年月日:1997年1月31日(24歳)
代表通算成績:22試合2得点
今季からINAC神戸で背番号10を背負う杉田妃和は、復帰を果たした星川敬監督のもとFWとして起用されている。WEリーグプレシーズンマッチでは全試合にFWとして先発出場。ゴールこそなかったものの、抜群のボールキープ力を発揮。4戦全勝&全試合クリーンシートに貢献した。杉田も各年代別の代表に選出されており、2014年のU-17女子ワールドカップ優勝と2016年のU-20女子ワールドカップ3位入りに貢献。両大会で大会最優秀選手を獲得した。2018年8月になでしこジャパンデビュー。2019年の女子ワールドカップ出場を果たした。杉田の特徴はリーチを活かしたキープ力で、FWでも中盤の底でも簡単にはボールを失わない。また、長短のパスを使い分けることができ、味方のチャンスを演出することができる。さらに守備能力も高く、中盤で相手の攻撃の芽を摘むことができる。今大会は中島依美や三浦成美とポジションを争うことになるが、自身初の五輪で飛躍を誓う。
【写真:Getty Images】
三浦成美(みうら・なるみ)
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ
生年月日:1997年7月3日(24歳)
代表通算成績:23試合0得点
三浦成美は日テレ・東京ヴェルディベレーザでは欠かせないボランチの選手である。ベレーザ下部組織のメニーナからプレーしており、2016年にトップチーム昇格。当初は阪口夢穂などがいたため、十分な出場機会を与えられていたとは言い難いが、阪口が2018年に大怪我で離脱すると、その代役をきっちりと果たし、なでしこリーグ5連覇などに貢献。今ではベレーザ、さらには代表でも欠かせない存在となっている。三浦は非常に運動量が豊富で、156cmと小柄ながら対人の守備が強い。状況判断に優れており、アンカーやボランチの位置で相手の攻撃の芽を摘むことができる。また、球離れも良く長短のパスで攻撃にリズムを生む。元々はサイドアタッカーだったこともあり、攻撃面も問題なし。サイド、ボランチ、アンカー、サイドバックと複数ポジションをこなすことができるのも魅力的だ。自身初の五輪でなでしこジャパンを金メダルに導く活躍を見せることができるかどうかに注目だ。
【写真:Getty Images】
遠藤純(えんどう・じゅん)
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ
生年月日:2000年5月24日(21歳)
代表通算成績:16試合1得点
JFAアカデミー福島出身の遠藤純は、2018年に特別指定選手として登録される。そして同年に行われたU-20女子ワールドカップに唯一の高校生選手として最年少で選出され、2ゴール5アシストの活躍で日本の初優勝に貢献した。その後2019年に日テレ・ベレーザ(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)に正式に加入。主力としてプレーし、2019シーズンの3冠獲得などに貢献した。なでしこジャパンのデビューは2019年に行われたアメリカ遠征のSheBelives Cupのアメリカ代表戦。先月に行われたメキシコ女子代表戦では代表初ゴールも記録した。遠藤の特徴はスピードだ。抜群のスピードでサイドを突破し、チャンスを演出することができる。さらには自らもゴールを決めることができ、攻撃面でチームに貢献する。また、高倉麻子監督のもとで左サイドバックとしてもプレーしており、FWや左サイドハーフなど複数のポジションでプレーできる。
【写真:Getty Images】
※バックアップメンバー
林穂之香(はやし・ほのか)
所属クラブ:AIKフットボール(スウェーデン)
生年月日:1998年5月19日(23歳)
代表通算成績:5試合0得点
バックアップメンバーとして選出された林穂之香は2016年のU-20ワールドカップに臨むU-20日本女子代表に飛び級で選出。世界3位を経験。続く2018年のU-20女子ワールドカップでは日本の初優勝に貢献した。その後、セレッソ大阪堺レディースで活躍し、なでしこジャパンにも選出されるようになる。日本初の女子プロサッカーリーグであるWEリーグが今年から開幕されるが、日本のクラブではなくAIKフットボールでのプレーを選択しプレーの場をスウェーデンに移した。ボランチを主戦場とする林は、抜群のキックセンスを持ち合わせる。スウェーデンリーグでは、FKからゴールを決めている。正確無比なパスで日本の勝利に貢献できるかどうか注目だ。
【写真:Getty Images】
※バックアップメンバー
木下桃香(きのした・ももか)
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ
生年月日:2003年3月2日(18歳)
代表通算成績:3試合1得点
東京五輪に臨むなでしこジャパンにおいて、最年少で選出されたのが木下桃香だ。日テレ・東京ヴェルディベレーザの下部組織でプレーしていた木下は今年からトップチームに正式昇格。下部組織在籍時からトップチームの試合に出場していた木下は、今年4月に行われたパラグアイ代表との試合でなでしこジャパンデビューを果たした。すると、東京五輪メンバー発表前の6月13日に行われたメキシコ女子代表戦で代表初ゴールを記録。18歳で五輪という大舞台に臨む資格を手に入れた木下は、危険察知能力に長けていてインターセプトなど守備でその能力を発揮する。ただそれだけでなく、ボランチとして必要なパス能力や展開力などを備える。18歳の木下にとって、今回の東京五輪は大きな経験となるだろう。