【写真:Getty Images】
12日に行われたキリンチャレンジカップ2021、U-24日本代表対U-24ホンジュラス代表の試合で東京五輪世代ではなく、パリ五輪世代の藤田譲瑠チマ(ふじた・じょえる・ちま)が”デビュー”を果たした。藤田譲瑠チマとは何者なのか。どんなプレースタイルで、どんな選手なのか紹介していく。
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堂安律がゴールを決めた直後、東京五輪に臨むメンバーではない背番号26の姿があった。そして87分、中山雄太との交代でピッチに投入された。藤田は東京五輪に臨むU-24日本代表のサポートメンバーとして参加していた。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に参加していた選手がいた関係でサポートメンバーもU-24ホンジュラス戦でベンチ入りした。
藤田の父親はナイジェリア人、母親は日本人である。ジュニアユースから東京ヴェルディに在籍し、2019年8月に2020年からのトップチーム昇格が内定するとともに、2種登録となった。そして2019年9月に行われたJ2リーグ第32節のアルビレックス新潟戦で途中出場となりデビューを果たした。トップチームに昇格を果たした昨年は主力として活躍。昨年11月の新潟戦でプロ初ゴールを決めた。
トップチームに昇格した年にJ2で41試合に出場3得点を記録した藤田は、下部組織時代から在籍した東京Vを離れ、今季から徳島ヴォルティスでプレー。ここまでJ1で13試合に出場している。
2019年にU-17ワールドカップに出場した藤田はわずか1年足らずでトップチームの中心選手に。そして徳島に移籍し、東京五輪のサポートメンバーに名を連ねるなど成長スピードが半端ない。多くのことを猛スピードで吸収していき、トップレベルでも通用する選手になった。
藤田は中盤の底やアンカー、セントラルハーフなどでプレーし、相手の攻撃の芽を摘む刈り取り役を担う。守備で相手のリズムを崩し、的確なパスで味方のチャンスを演出する。それだけでなく、スタミナもあり90分間走り続けることができる。また、いきなりトップチームで活躍できたことからも分かるように戦術理解度やサッカーIQも高い選手と言えるだろう。
現在19歳の藤田はパリ五輪世代。東京五輪はサポートメンバーと言えど、ホンジュラス戦でのプレー経験や先輩たちとのプレー経験は次につながることだろう。今後の藤田のプレーに目が離せない。
【了】