連係が向上していけば…
「ペドロとは日常的に話をしています。90分一緒にプレーしたのは今日が2戦目。私も起点になるのは好きですし、ゴールシーンを演出することでとてもいいホットラインが結成できると思っています。私と組むセンターFWはゴールを量産できる。これから試合を積み重ねていけば、もっと連係が向上していくと思っています」と背番号9もペドロとの新FWコンビの成熟に自信をのぞかせた。
確かにクリスティアーノと組んだ過去のパートナーには、2016年にJ1で12ゴールをマークしたディエゴ・オリヴェイラや昨季MVPのオルンガがいる。ご存じの通り、オルンガは2019年のJ2で27ゴール、2020年J1で28ゴールという驚異的な数字を残している。
過去を遡れば、柏が異彩を放った時には、カレッカ、ミューレル、ストイチコフ、レアンドロ・ドミンゲス、オルンガ……というように、必ずと言っていいほど傑出した外国籍助っ人が存在していた。ペドロ・ハウルが彼らに肩を並べるような点取り屋になれば、J2降格の危機から脱し、上位争い参戦も可能だろう。クリスティアーノには潜在能力の高いペドロがオルンガ級のブレイクを果たせるように、巧みにリードしてもらいたい。
今回の2-1の勝利によって、22試合終了時点で勝ち点20の15位と降格圏から少し這い上がった柏。ここまでは大苦戦を強いられたが、8月の中断明け以降は全く別のチームに化けることも大いに考えられる。その重要なカギを握るのは、ここまで3得点ずつのペドロ・ハウルとクリスティアーノの両FWの得点力に他ならない。彼らが今季14得点の古橋享梧、12得点のレアンドロ・ダミアンやオナイウ阿道らアタッカー陣の領域に近づけば、柏は完全に息を吹き返すはずだ。
東京五輪後、柏レイソルの逆襲が今から楽しみだ。
(取材・文:元川悦子)