明治安田生命J1リーグ第12節、柏レイソル対横浜F・マリノスが3日に行われ、1-2で横浜FMが勝利した。横浜FMは0-0で迎えた前半に退場者を出しながらも、2つのゴールを奪って勝ち点3を手にした。日本代表でハットトリックを達成したオナイウ阿道は、今季11得点目となるゴールでチームの窮地を救っている。(取材・文:元川悦子)
監督退任も連勝中の横浜F・マリノス
首位・川崎フロンターレは目下、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)に参戦中。その川崎を追走すべく、試合数の少ない2位の横浜F・マリノスが猛追している。
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2019年J1タイトル獲得の原動力となったアンジェ・ポステコグルー監督が、セルティックの監督に就任するため6月のインターナショナルマッチデー(IMD)期間に退任した。チームに激震が走りながらも、松永英機暫定監督の下で一体感を保ち続け、6月23日のサガン鳥栖戦、27日の徳島ヴォルティス戦に続けて勝利。J1・5戦無敗の状況で3日の柏レイソル戦を迎えた。
対する柏は、今季すでに13敗と低迷していた。エースナンバー10をつけていた江坂任に続き、今季4得点の呉屋大翔の大分トリニータ移籍が決定。大ベテラン・大谷秀和がケガで長期離脱と負の連鎖が続いている状態だ。それでも6月27日の前節・湘南ベルマーレ戦を劇的な形で逆転勝利し、浮上のきっかけを見出したところ。その流れを持続して、横浜FMを撃破したかった。
3日に行われたナイトマッチは、ホームの柏が積極的に入る形でスタートした。最前線にペドロ・ハウルと瀬川祐輔、その背後に神谷優太と三原雅俊がインサイドハーフに並ぶ3-1-4-2で挑んだ彼らは、開始早々の4分に神谷が鋭い飛び出しからシュートを放つなど、得点意欲を前面に押し出す。瀬川も持ち前のスピードと献身性を生かしてカウンターの起点になっていた。
この攻めを受ける横浜FM側は守勢が長く、エウベル、オナイウ阿道、前田大然という自慢の3トップも自陣に引く時間帯が長かった。正直、重苦しいムードも感じたことだろう。
試合の大きな転機となったのは、前半32分だった。