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Jリーグ 3年前

小泉佳穂なしで浦和レッズの攻撃は成り立たない。「文句なし」と振り返る決勝ゴールを生んだ「判断の共有」とは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

小泉佳穂が残したチームトップの数字とは?



 2019年の青山大学卒業後、2シーズン過ごしたFC琉球を離れ、今季浦和へ個人昇格してきた24歳の司令塔にとっては、嬉しいJ1初ゴールとなった。

「大伍さんがあの位置で持って、(同じ右サイドの)田中達也選手がいい形で敵のマークを引き連れてくれたことで、自分がいい位置でボールを受けられた。2人と自分の一瞬の意思というか、判断の共有ができた結果で相手に後手を踏ませることができた。あのゴールは文句なしですね」

 小泉はそう言って満面の笑みをのぞかせた。FC東京U-15むさしや前橋育英高校時代から欠かさなかった左足のスキルアップの成果もあり、左右両方で同じように蹴れる技術の高さが前面に出た格好だ。

 先制弾の後も小泉はチームの攻撃をけん引。福岡守備陣に脅威を与え続けた。浦和は攻めあぐねる時間帯もあったものの、後半に明本考浩がリスタートから追加点を奪い、最終的には2-0で快勝。リーグ2連勝で暫定順位を5位まで上げることに成功した。

 試合を通じての背番号18の一挙手一投足は目を見張るものがあった。敵の間のスペースでボールを受けながらリズムを変化させ、効果的なパスを配球し続ける。軽快なプレースタイルゆえに、それほどピッチ上を駆け回っていないように見えるが、実はこの日は前半だけで走行距離6kmを突破。試合全体では11.998kmに達した。この数字はもちろん両チームでトップ。小泉の献身的なプレーが浦和の大きなプラスになっていることが改めて実証されたと言っていい。

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