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EURO2020 3年前

ベルギーはなぜ勝ち続けるのか? ポルトガル代表に勝利、優れた適応力と相反する2つの顔とは…【ユーロ2020分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

UEFAユーロ2020(欧州選手権)ラウンド16、ベルギー代表対ポルトガル代表が現地時間28日に行われ、1-0でベルギー代表が勝利した。ポルトガル代表に4倍ものシュートを許しながらも、1点を守り切って準々決勝に駒を進めたベルギー代表。FIFAランキングで首位に立ち続けるこのチームには試合を勝ち抜く適応力が備わっている。(文:加藤健一)

ポルトガル代表を撃破したベルギー代表

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【写真:Getty Images】



 前回王者のポルトガル代表をもってしても、ベルギー代表には敵わなかった。シュート本数は24対6でポルトガル代表が圧倒し、ベルギー代表の枠内シュートは決勝点となったトルガン・アザールのゴールのみ。それでも、FIFAランキングで首位に君臨するベルギー代表の巧者ぶりが光った試合だった。

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 アクセル・ヴィツェルが1月にアキレス腱を断裂し、UEFAチャンピオンズリーグ決勝では相手選手と接触したケビン・デ・ブライネが顔面を骨折。エデン・アザールもここ2年間はレアル・マドリードで怪我に苦しみ、ベルギー代表では絶対的な存在ではなくなっていた。

 そんな不安材料を抱える中でベルギー代表は3連勝でグループステージを突破している。ラウンド16では第3戦に続いてアザール、デ・ブライネ、エデン・アザールが先発に並び、大会後半戦に向けて役者を揃えている。

 ベルギー代表は立ち上がりから高い位置でプレッシャーをかけ、丁寧にボールを繋いだ。左右に揺さぶり、ゴールに近づいていく。しかし、ポルトガル代表も両ウイングが献身的に戻ってスペースを埋めていたので、パスで崩してフィニッシュまで持ち込むのは難しかった。

 そんな中で飛び出したのがトルガン・アザールのスーパーゴールだった。ミドルレンジ左寄りから放たれたシュートは、アウト回転がかかりゴール右隅に決まる。GKルイ・パトリシオは逆を突かれてボールに触ることができなかった。

 ベルギー代表は1点リードでハーフタイムを迎えた。後半はポルトガル代表が攻める時間が続いたが、むしろこの後半の方にベルギー代表の強さを感じることができた。

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