UEFAユーロ2020(欧州選手権)・グループリーグF組第3節、ポルトガル代表対フランス代表が現地時間23日に行われ、2-2のドローに終わっている。フランス代表は攻撃のクリエイティビティを欠いていたが、それでも2ゴールを奪った。一瞬で試合を動かした男とは。(文:小澤祐作)
PK3本が生まれる
勝てば文句なしの首位通過だったフランス代表だが、やはり前回大会王者ポルトガル代表は簡単な相手ではなかった。
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ディディエ・デシャン監督はここまでの2試合で4-3-3のフォーメーションを採用していたが、現欧州王者に対しては4-2-3-1で挑んだ。メンバーはハンガリー代表戦から3名変更。リュカ・エルナンデスが左サイドバックに復帰し、右サイドハーフにはコランタン・トリッソ、そして右サイドバックには22歳のジュール・クンデがバンジャマン・パバールに代わりスタメン抜擢されている。
立ち上がりから一進一退の攻防が続く中、試合が動いたのは31分のことだった。GKウーゴ・ロリスのパンチングがダニーロ・ペレイラの顔面に入ってしまい、ポルトガル代表にPKが与えられる。これをエースのクリスティアーノ・ロナウドが冷静にゲット。レ・ブルーからすると痛恨の失点だった。
しかし、前半終了間際にフランス代表もPKを得る。キッカーを務めたベンゼマがこれを成功させ、ファーストハーフの間にスコアを振り出しに戻した。
フランス代表は後半開始早々の47分にもベンゼマがゴールを奪い逆転に成功するが、60分に再びもったいない形で失点する。C・ロナウドと対峙したクンデが相手のハンドをアピールし手を挙げるも、直後のクロスが自らの手に当たりPKを献上したのだ。もはや抗議のしようがない、明らかなハンドだった。
その後はお互いにスローペースとなり、2-2のまま試合終了。同時刻に試合を行っていたドイツ代表がハンガリー代表と引き分けたため、フランス代表は結果的に首位でベスト16入りを果たすことになった。
と、ここまで簡単に試合を振り返ってきたが、やはりフランス代表の欠点はハンガリー代表戦で見せたそれとほぼ変わらなかったと感じている。