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スペイン代表は“最悪の事態“も…なぜ得点力不足に苦しむのか。気になるモラタと周囲の関係性【ユーロ2020分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

ユーロ2020(欧州選手権)グループリーグE組第2節、スペイン代表対ポーランド代表が現地時間19日に行われ、1-1の引き分けに終わった。スペイン代表は初戦に続く引き分けで、2試合を終えて1ゴールという得点力不足に見舞われている。(文:加藤健一)

スペイン代表の問題は…

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【写真:Getty Images】



 0-0だった初戦に続き、スペイン代表は勝ち点3を取ることができなかった。58分にジェラール・モレノがPKをポストに当てるという不運はあったが、ポーランド代表も2度ポストに阻まれている。ボール保持率はスペイン代表が70%と大きく上回ったが、決定力という点で見れば引き分けという結果に値する内容だった。

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 初戦でベンチスタートだったジェラール・モレノが今大会初先発となった。そして、先制点はこの背番号9から生まれる。右サイドからカットインしてグラウンダーのボールを蹴ると、ゴール前でアルバロ・モラタがコースを変えてゴールネットを揺らした。一度は副審がオフサイドフラッグを上げたが、VARレビューによってゴールが認められた。

 この得点シーンからわかるように、ポーランド代表は5枚のDFラインを深い位置に停めていた。立ち上がりは高い位置からプレッシングをかけたが、すぐにやめている。守備時は中盤が3枚でその前にカロル・ジビデルスキとロベルト・レバンドフスキが縦関係に並ぶ。ボールを奪えばこの2人とピオトル・ジエリンスキでロングカウンターに持ち込む。シンプルではあるが、レバンドフスキという武器を活かすことを考えれば、ポーランド代表にとっては最善策でもあった。

 このような守備だったので、スペイン代表は敵陣まで容易にボールを運ぶことができた。しかし、ゴールはモラタの1つのみ。反対にレバンドフスキに決められて追いつかれた。スペイン代表の問題はファイナルサードにおけるクオリティにあった。

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