MF(ボランチ)
【写真:田中伸弥】
ミャンマー戦:遠藤航(69分OUT)、守田英正(62分OUT)、橋本拳人(69分IN)
遠藤は対峙する相手に全く自由を与えない「デュエル王」らしい守備で中盤を制圧し、自由を得た守田はにほ代表戦2試合連続となるゴールで勝利に貢献。終盤を任された橋本も堅実なプレーでチームを引き締めた。ダブルボランチが盤石だったからこそ、アタッカー陣の躍動が引き出されたとも言える試合だった。
U-24日本代表戦:守田英正(71分OUT)、橋本拳人(62分OUT)、川辺駿(62分IN)
橋本はロシアで磨きをかけた得点力を発揮し、開始早々に先制ゴールを奪ってチームに自信と落ち着きをもたらした。先発したダブルボランチは守備における出足の速さが目立ち、ボールを奪えば攻撃の起点としても機能。とりわけ守田のパスさばきはこの日も安定していた。途中出場の川辺も豊富な運動量で中盤を支え、次戦のスタメン起用につながるパフォーマンスを見せた。
タジキスタン戦:川辺駿(フル出場)、橋本拳人(68分OUT)、守田英正(68分IN)、谷口彰悟(74分IN)
川辺は持ち前の推進力を生かし、水を運ぶ役として地味ながら確実なチームへの貢献を見せた。試合を重ねるごとに周囲との関係性ができつつあり、前方向へのパワーを発揮できるようになってきているのはゴールでも証明された。橋本も果敢な攻め上がりからゴールを記録。途中出場の守田も惜しいミドルシュートを放つなど攻撃に存在感を発揮。終盤には谷口がアンカーに入る布陣もテストされ、今後の発展への可能性が感じられた。
セルビア戦:守田英正(フル出場)、橋本拳人(46分OUT)、川辺駿(46分IN)
これまで安定感のあるプレーを披露していた橋本が序盤からミスを連発し、前半のみで交代に。守田も珍しくミスが多く、本人も悔やむほど。後半から投入された川辺は広範囲を動き回ってボールをピックアップし、前線につなげる中継役として機能していた。中盤の選手たちにとっては課題の残る一戦だった。
キルギス戦:守田英正(61分OUT)、川辺駿(フル出場)、橋本拳人(61分IN)
対人守備で無類の強さを発揮する守田が珍しく1対1で振り切られ、PKを献上してしまった。他の場面ではボール保持者への寄せや的確なパスさばきが光っただけに、痛恨のミスだった。先発出場の機会を得た川辺は6月シリーズで最も躍動感あるプレーを披露し、2点目の起点となる相手の意表を突いたドリブル突破でも持ち味を発揮。攻守の切り替えの早さも目立った。橋本も途中出場で、セルビア戦の不出来を引きずらず安定したパフォーマンスを見せていた。
MF(ボランチ)査定
遠藤は攻守両面で中盤を司る不動の存在になっている。その相方をめぐる争いは守田が一歩リードといったところか。橋本は対人守備やゴール前での決定力などの特徴を持つが、ゲームメイクで大きな違いは生み出せない。そして豊富な運動量と積極性を見せた川辺が猛烈に追い上げる。アンカーとしてもテストされた谷口はセンターバックでの起用が基本線だが、有事には中盤でのプレーも想定されていそうだ。
A評価:遠藤航、守田英正
B評価:川辺駿、橋本拳人
C評価:(谷口彰悟)