DF(センターバック)
【写真:田中伸弥】
ミャンマー戦:吉田麻也(46分OUT)、板倉滉(フル出場)、植田直通(46分IN)
怪我のため冨安健洋が出場を回避。国際Aマッチウィークから外れていた試合のため海外組のみで構成された日本代表のディフェンスラインでは、板倉が吉田の相方を務めた。安定したビルドアップ能力がA代表でも通用することを示した板倉のプレーは印象的。吉田はU-24代表への合流を控えていたため、前半のみのプレー。後半から出場した植田直通は対人の強さを存分に発揮し、ミャンマーの選手に自由を与えなかった。
U-24日本代表戦:植田直通(フル出場)、谷口彰悟(フル出場)、昌子源(71分IN)
熊本県の大津高校出身コンビがセンターバックを組んだ。谷口は昌子の投入にともない終盤は中盤アンカーでもテストされた。吉田や冨安といった主力級を欠いての試合だったが、ディフェンスラインが大きな破綻を起こさなかったのは粘り強く守ったセンターバック陣の働きによるところが大きい。
タジキスタン戦:中谷進之介(フル出場)、昌子源(フル出場)
相手に許した唯一のシュートが失点につながってしまった。9分の失点シーンでは相手にサイドでクリアボールを拾われたタイミングでゴール前にマークのズレが起こっていた。この場面以外に大きなピンチはなかっただけに、一瞬の隙を与えてしまったことが悔やまれる。2年ぶりに国際Aマッチに先発出場した昌子は、かつての凄みこそなかったもののリーダーとしてディフェンスラインを引っ張った。
セルビア戦:植田直通(フル出場)、谷口彰悟(フル出場)
再び大津高校出身コンビが完封勝利に貢献した。谷口は対人戦でもフィジカルの強い相手FWに負けず、ビルドアップの局面でも大きな存在感を発揮した。川崎フロンターレでプレーしている時ほどリスクを負わず、やや無難なパスを選択することが多かったものの、前方の選手たちの意識の共有が進めば、もっと連係がスムーズになるはず。植田はややビルドアップで苦しんだものの、セルビアのアタッカー陣をフィジカルで制圧した。
キルギス戦:中谷進之介(フル出場)、昌子源(フル出場)、佐々木翔(68分IN)
キルギスのテクニカルなアタッカーたちに翻弄される場面もあったが、最後のところでシュートを打たせない守備を徹底。失点はMFの守田が与えたPKによる1つだけに抑えた。終盤には佐々木を入れ、昨年11月のパナマ代表戦以来となる3バックをテストして2次予選を締めくくった。
センターバック査定
吉田と冨安のコンビを脅かす存在はいない。だが、冨安が離脱していたミャンマー戦で先発起用された板倉や、度々コンビを組んだ植田と谷口などバックアッパーは豊富。以前では信じられないかもしれないが、センターバックの選手層は日本代表にとって武器になりつつある。
A評価:吉田麻也、(冨安健洋)
B評価:谷口彰悟、植田直通、板倉滉
C評価:中谷進之介、昌子源、佐々木翔