【写真:Getty Images】
U-24日本代表は11日、国際親善試合でジャマイカ代表に4-0の大勝を飾った。
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東京五輪出場メンバー発表前の最後の実戦の場ということもあり、チームの勝利とともに個人のアピールも極めて重要になる試合だった。そしてMF三笘薫は「結果」が必要な選手の1人。焦りもあったはずだ。
「簡単なミスが多かったですし、1点には絡みましたけど、あれがなければ何もしていないところだったので満足はいってないですし、もっともっとやるべきことが多くあるなと思います」
三笘の言う「あれ」とは、57分の3点目の場面だ。左サイドでパスを受けた背番号7は、高速ドリブルでカットインして相手ディフェンスの網をかいくぐり、中央からゴール前へ長めのスルーパスを供給。これに抜け出したFW上田綺世がGKをあざ笑うようなループシュートでゴールネットを揺らした。
「(上田)綺世とは大学時代から(一緒に)やっていますし、ああいう動きをするのはわかっていたので、スペースではなくて足もとに出しましたけど、その前に(瀬古)歩夢もいいところに(パスを)つけてくれました。
ターンしてからスペースがあったのでよかったですけど、あそこで潰されたらカウンターだったのでイチかバチかだったと思うので、そこはよかったですけど、もっともっと強いチームとやった時、できるかどうかはまだわからないです」
アシストの場面までほとんど目立った活躍を見せられておらず「結果を出さないと、と思いながらやっていました」と三笘は語る。そして「綺世がいい動きをしてくれたので綺世に感謝したいと思います」と続けた。
川崎フロンターレの中心選手としてJリーグでは絶大なインパクトを残している三笘だが、U-24代表ではなかなか持ち味を発揮しきれていない。切れ味鋭いドリブル突破は鳴りを潜め、ピッチ上での存在感が希薄な時間帯も多い。
活躍できない明確な原因は不明。周りをフロンターレの選手で固めてお膳立てしても、なかなかうまくいかない現状もある。自分のことを客観視できるがゆえの「もっともっと強いチームとやった時、できるかどうかはまだわからない」という自信のなさが国際試合における不振の一因かもしれない。
「もう試合がないので、(東京五輪のメンバーに)選ばれるか選ばれないかわからないですけど、選ばれたら責任を持って戦うだけですし、選ばれなくてもここがゴールではないので、自分の成長を見据えて頑張りたいと思っています」
東京五輪に出場するU-24日本代表メンバー18人は6月下旬に発表される予定となっている。森保一監督が準備するリストに三笘の名前はあるだろうか。Jリーグのライジングスターも現状は当落線上だ。
(取材・文:舩木渉)
【了】