日本代表は11日、キリンチャレンジカップでセルビア代表と対戦し、1-0で勝利した。結果的にはセットプレーから得点し、セルビアを無失点に抑えたが、苦しい時間帯も長かった。ドイツで活躍する鎌田大地は試合後、日本代表と世界基準の差を語っている。(取材・文:元川悦子)
攻撃のスイッチが入らない日本代表
「セルビアは気持ちが入っていたし、モチベーションも高かったんで、フワッとした試合にはならないと思っていた。僕たちの今の実力を試すうえでも非常にいい相手だなと思っていました」
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国際Aマッチ125試合目の長友佑都が言うように、11日に神戸で対峙したセルビア代表は森保一監督体制初の欧州勢。アレクサンダル・ミトロビッチやドゥシャン・ウラホビッチ、ルカ・ヨビッチら主力は揃って不在だったものの、屈強で大柄な選手がズラリと並んだ。彼らに対して、指揮官が求める強度と連動性を発揮できるのか。それがこの一戦の大きなポイントだった。
指揮官が「(3日の)U-24との試合に出たメンバーが中心になる」と宣言した通り、現状でのベストに近い陣容で挑んだ日本。序盤からボールを支配し、主導権を握ったが、パス回しはあくまで最終ライン中心。攻撃のスイッチを入れるような縦パスがなかなか入らず、苦しんだ。
5バックを採った相手が自陣に引いて守備的に戦ってきたことも大きかったが、トップ下の鎌田大地と南野拓実、伊東純也の両サイドハーフが自由に動くスペースが見つからない。代表戦で初めて1トップで先発した古橋亨梧も大型選手の間でボールを収めたり、引き出したりする経験値がなく、苦戦を強いられる。
こうした積み重ねの結果、日本は24分に鎌田のFKを蹴るまでシュートなしという重苦しい展開を強いられた。