バルセロナ(2014/15シーズン)
チャンピオンズリーグ決勝・ユベントス戦スターティングメンバー
バルセロナ
2014/15シーズン成績
・リーガ・エスパニョーラ:優勝(勝ち点94/30勝4敗4分)
・コパ・デル・レイ:優勝
・チャンピオンズリーグ:優勝
監督:ルイス・エンリケ
スタイル:ポゼッション&カウンター
チャンピオンズリーグ決勝・ユベントス戦スターティングメンバー
GK:マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン
DF:ダニエウ・アウベス、ハビエル・マスチェラーノ、ジェラール・ピケ、ジョルディ・アルバ
MF:セルヒオ・ブスケッツ、アンドレス・イニエスタ、イバン・ラキティッチ
FW:リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマール
バルセロナはこれまでいくつかの黄金期を迎えたが、ルイス・エンリケ監督が指揮を執った時代の強さは圧倒的だった。わずか1年でチームを去ったヘラルド・マルティーノ監督の後任として、ルイス・エンリケを迎えた。前年にネイマールを獲得し、エンリケ監督が就任した2014年夏にはルイス・スアレスを獲得している。
リオネル・メッシを含めた3人のアタッカーをどう共存させるかはバルセロナの課題となったが、前線に並んだ3人はゴールを量産した。「MSN」結成1年目に3人がリーグ戦で決めたゴールは81。中央のスアレスが両ウイングの得点力の高さを引き出していた。
13/14シーズン限りでカルレス・プジョルが現役引退し、ヴィクトル・バルデスも退団。GKはリーガがクラウディオ・ブラボ、カップ戦をマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンと併用。ジェラール・ピケとハビエル・マスチェラーノがセンターバックで、両サイドはジョルディ・アルバとダニエウ・アウベスという超攻撃的な布陣だった。
アンドレス・イニエスタは怪我に苦しみ、ラストシーズンとなるシャビ・エルナンデスが控えに回る中、新加入のイバン・ラキティッチが中盤にフィットした。メッシとアウベスという超攻撃的な2人を右サイドに抱えるゆえ、ラキティッチは献身的にピッチの右サイドをカバーしている。
これまでのようにボール保持率は高かったが、ハイプレスと即時奪回の強度は下がっている。しかし、ボールを奪えば素早く3トップに預ける。シャビとイニエスタが常時ピッチにいなかったこともあるが、ペップ・グアルディオラ監督就任以来積み上げてきたものとは異なるスタイルだった。
このシーズンのバルセロナは本当に強かった。リーガは3月のエル・クラシコでレアル・マドリードに勝利して優勝に突き進んだ。コパ・デル・レイではアスレティック・ビルバオをメッシの2得点とネイマールのゴールで粉砕して2冠目。UEFAチャンピオンズリーグは12試合で26得点という数字で決勝まで駒を進めた。
ラキティッチのゴールで開始早々に先制。55分に追いつかれたが、メッシのシュートをGKジャンルイジ・ブッフォンが弾いたところをスアレスが詰めて勝ち越した。試合終了間際にはカウンターからネイマールが決めて3-1。欧州最高峰の舞台でもMSNの威力は圧倒的で、4年ぶりとなるCL制覇を成し遂げた。
フランク・ライカールト監督やグアルディオラ監督の時代も圧倒的な強さを見せたが、MSNの脅威を最大限に生かすことができたこのシーズンは、記憶にも記録にも残る年になった。