若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消したブラジル人選手を紹介する。
20歳でバルセロナ加入も…
【写真:Getty Images】
FW:ケイリソン
現所属クラブ:無所属
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コリチーバでプロキャリアをスタートさせたケイリソンは、2008年にブラジル全国選手権1部で21得点を叩き出すなど爆発。翌年にはパルメイラスへ籍を移すが、そこでもコンスタントに点を奪うなど、ブラジル国内屈指のストライカーとして評価を高めた。そして2009年夏、その活躍に注目していたバルセロナに移籍金1500万ユーロ(約18億円)で引き抜かれることに。ケイリソンは20歳という若さで、世界を代表するクラブの一員となった。
しかし、バルセロナで待っていたのは輝かしい未来ではなく、レンタル地獄だった。スペイン到着後間もなくしてベンフィカにレンタルされ活躍できずに終わると、翌年はフィオレンティーナに期限付き移籍。そこでも結果を残せず、以降サントス→クルゼイロ→古巣コリチーバへのレンタル移籍を経験した。2014年にコリチーバへ完全移籍しようやくレンタル地獄は終わったのだが、バルセロナでは結局公式戦で1試合もプレーすることがなかった。
この時点でケイリソンのキャリアは完全に歯車が狂っており、2015年には給与未払いを訴えてコリチーバを退団。その後ブラジル2部ロンドリーナへ移籍し、2017年にはポルトガルに渡り欧州再挑戦を図るが失敗に終わる。結局、同年にコリチーバへ戻り、2018年にロンドリーナへレンタル。2019年冬にはついに所属クラブがなくなり、フリーの身となっていた。
「バルセロナ史上最悪の契約」の中に名を連ねることも多々あるケイリソンは昨年、2020年8月にアメリカで設立されたばかりのパームビーチ・スターズというクラブに所属することが決定したはずだったのだが、新型コロナウイルス感染拡大のため入国することが難しくなり、契約を破棄せざるを得なくなったよう。そのため、現在も無所属の状態が続いているようだ。
【了】