【写真:Getty Images】
日本代表に激震が走った。3日に予定されていたキリンチャレンジカップが対戦相手のジャマイカ代表の来日遅れによって中止に。急きょ「A代表対U-24代表」の兄弟対決の開催が1日に発表された。
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とはいえ楽しみな点はたくさんある。通常は同じチームでプレーするA代表選手たちとU-24代表に合流したオーバーエイジ選手の対決をはじめ、普段の代表戦であれば実現することのないマッチアップをたくさん見ることができそうだ。
そこで「もし出場すれば…」という仮定のもと、楽しみなマッチアップの組み合わせを7つピックアップした。
大迫勇也vs吉田麻也
普段はともにA代表で絶対的地位を築いており、ピッチ上で互いの距離が遠い2人が「矛」と「盾」をぶつけ合う。数々のチームやDFを苦しめてきた大迫の巧みなポストプレーやフィニッシュワークを、U-24代表の若手選手たちと初めてプレーする吉田がいかに止めるか。百戦錬磨のエースストライカーとディフェンスリーダーが、持てる技術の全てを駆使して雌雄を決する。
鎌田大地vs遠藤航
2人はともにドイツ・ブンデスリーガでプレーしており、鎌田は2020/21シーズンのリーグ戦で12アシストを記録した。一方、遠藤航はブンデスの「デュエル王」に輝き、対人戦で無類の強さを発揮する。繊細な技術と身のこなしで豊富なチャンスメイクの術を駆使し、日本代表でも主力に定着しつつある鎌田が遠藤航の激しい寄せをどうかわすか。逆に遠藤航はトップ下のポジションを起点に自由に動き回る鎌田をいかに捕まえ、身動きを封じるか。ドイツでの進化が試されるマッチアップだ。
南野拓実vs酒井宏樹
オーバーエイジ選手としてU-24代表に加わった酒井宏樹は、今季まで5年間プレーしたフランス1部の強豪マルセイユで対人守備の鬼と化し、欧州でも高く評価されている。一方、イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンで輝きを取り戻した南野は、神出鬼没のポジショニングとフリーランニングでゴール前に入って違いを生み出す。単純な1対1の勝負のみならず、相手の出方を予測する読みや判断の正確さも試される、欧州トップレベルのせめぎ合いを見ることgできそうだ。
長友佑都vs堂安律
2人はいわば師弟関係。堂安は長友を慕い、A代表でも共にプレーしてきた。左サイドバックの長友と右ウィングが主戦場の堂安は、同時にピッチに立った時の位置関係が対角線上になるため、なかなか近くでプレーする機会がない。だが、今回は堂安の切れ味鋭いドリブルと長友の粘っこい対人守備の勝負が真正面で繰り広げられることになるだろう。弟子が師匠を上回るか、はたまた師匠が弟子に意地を見せつけるか。世代を超えたプライドのぶつかり合いだ。
橋本拳人vs久保建英
ともにFC東京から欧州へ飛び立った2人が、ボランチとトップ下という関係で正対することになるかもしれない。FC東京時代は2列目の久保がボランチの橋本からパスの供給を受ける立場だった。しかし、今回はU-23日本代表でトップ下を担う久保が、抜群の対人守備能力を誇るA代表のボランチ・橋本に勝負を仕掛けるシーンが見られるかもしれない。久保がゴール前で多くのチャンスに絡むには、ロシアでフィジカル能力に磨きをかける橋本の壁を破らなければならない。
山根視来vs三笘薫
川崎フロンターレでチームメイトの山根と三笘は、Jリーグの場合、右サイドバックと左ウィングの位置関係になる。豪快にゴール前まで攻め上がった山根のクロスに、逆サイドから走り込んだ三笘が合わせるようなフィニッシュの形をイメージできるファンは多いのではなかろうか。ただ、今回試されるのは攻撃力ではなく、山根の守備力だ。優れた俊敏性と加速力を生かしたJリーグ屈指の切れ味を誇る三笘のドリブルを、山根がいかに止めるか。普段のリーグ戦では絶対に実現しない、夢の1対1を見られるかもしれない。
植田直通vs上田綺世
プレースタイルの質が全く違う、「剛」の植田と「柔」の上田、鹿島アントラーズにゆかりのある「ウエダ」対決だ。フランスでプレーする植田は圧倒的なパワーで対峙する相手をねじ伏せる。一方、ゴール前でのポジショニングや動き出し、相手の裏をかくプレーを得意とするストライカーの上田は東京五輪世代のエースをになってきた有望株。鹿島の先輩が後輩に意地を見せ、スタイルのごとく「壁」となるか。もしU-24代表がFWに爆発的なスピードを備える前田大然を起用すれば、植田との「剛」vs「剛」なマッチアップが見られる可能性もある。
【了】