2位:芸術的な美しさと機械的な正確さ、不可能などない右足
【写真:Getty Images】
MF:トニ・クロース(ドイツ代表/レアル・マドリード)
生年月日:1990年1月4日(31歳)
市場価格:5000万ユーロ(約60億円)
19/20リーグ戦成績:35試合出場/4得点5アシスト
トップレベルの選手が揃うレアル・マドリードで、長年に渡って活躍し続けるのは至難の業だ。トニ・クロースは在籍9年目を迎えた今季も主力として活躍し、シーズン10アシストをマークしている。
「スピード」や「フィジカル」といった身体的優位性を持っていないクロースは、右足を武器に生き残ってきた。右足から放たれるキックは芸術的に美しく、コンピューターのように正確だ。グラウンダーのパスを相手の寄せが届かない位置にピタリと通し、逆サイドの味方の足下へ寸分の狂いもなくロングパスを通す。当然、プレースキックも抜群に巧い。FKを直接決めたり、CKからのアシストはレアルの得点源となっている。
右足1本で局面を打開できるのがクロースの最大の特徴だが、優れたキックを放つことができるのも、「テクニック」があってこそ。ボールの置き所が常に適切で、相手に寄せられてもボールタッチが狂うことはめったにない。クロースの右足は不可能を可能にする。ボールを扱う技術の高さが、クロースを最高峰の舞台で輝かせている。
【次ページ】1位:できないことがないバルセロナの万能MF