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前田大然が繰り返すゴールへのこだわり「結果を残さないとFWにオーバーエイジをと…」

text by 編集部 photo by Getty Images

前田大然
【写真:Getty Images】


 東京五輪を控えるU-24日本代表は、31日から強化合宿を行う。今回の活動からオーバーエイジで招集されたDF吉田麻也、DF酒井宏樹、MF遠藤航の3人が加わり、五輪本大会に向けた最後のサバイバルが繰り広げられる。

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 オーバーエイジ選手の候補にはFW大迫勇也の名前も挙がっていたが、森保一監督はディフェンスラインや中盤に経験豊富なA代表の主力を補強することでチーム全体の安定性強化を図る方向に舵を切った。

 裏を返せば東京五輪世代のアタッカーたちに信頼を置いているとも言えるが、FW前田大然は「FW陣が結果を残さないと、FWにオーバーエイジを…ということもあると思う」と危機感を失っていない。

 3月のU-24アルゼンチン代表との2連戦は負傷のため招集を辞退することになってしまった。それでもJ1リーグ戦で9得点を挙げ、得点王争いにも絡む韋駄天は結果を残すことでラストサバイバルへの挑戦権を手にしている。

「(3月は)試合を見ることしかできなかったので、(アルゼンチン相手に)僕がいたら点を取れたと思われるように、今回の合宿で…という思いがあった。そういった意味で、今回の合宿は本当に重要だと思います」

 所属する横浜F・マリノスでは左ウィング起用がメインになっているが、ゴールを記録しているのはポジションを離れてゴール前に飛び込んだ時が多い。判断力と決定力を研ぎ澄ませる前だはU-24日本代表に合流し「トップの選手なので一番前で出たい気持ちが強い」と、1トップでのプレーを頭の中に思い描いている。

「どんな形であろうと勝たないとダメだし、僕自身もゴールを取らないとダメだと思っているので、しっかりゴールにこだわってやっていきたいと思っています」

 まずは5日のU-24ガーナ代表戦と12日のジャマイカ代表戦でピッチに立つため、練習から積極的にアピールしていく必要がある。そのうえで「代表でも求められていることはゴールだと思うので、そこにこだわってやっていけたら」と、結果への執着を繰り返し口にした。

 また、「スピードが持ち味なので、攻撃だけじゃなくて、守備の面でもそのスピードは発揮できる。攻撃だけじゃなく守備でもチームを助けられればいいと思います」と幅広い形でチームの勝利に貢献できることを示し、東京五輪本大会への生き残りを目指していく覚悟だ。

 登録選手が18人に限られる東京五輪でFWに充てられる枠は2人ないし多くても3人だろう。ライバルとなるFWは上田綺世や林大地、田川亨介といずれもJ1で結果を残している強力な選手ばかり。

 爆発的なスピードと地道に磨いてきた得点力、そして圧倒的なプレッシングの強度をアピールできれば、前田はU-24日本代表にとって唯一無二の武器になるはずだ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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