【写真:Getty Images】
日本代表は28日、カタールワールドカップのアジア2次予選でミャンマー代表に10-0の大勝を収めた。
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後半開始から途中出場して勝利に貢献したDF植田直通は、昨年11月のパナマ代表戦以来となる日本代表13キャップ目を刻んだ。ベルギー1部のセルクル・ブルージュから、冬の市場でフランス1部のニーム・オリンピックに移籍し、今回が初めての代表合宿参加でもある。
「ずっと移籍したい思いはあって、そのチャンスがいいタイミングできたのもありました」
セルクル・ブルージュには2018年夏から2年半在籍し、主力として活躍した時期もあった。しかし「違う環境に身を置きたいとずっと思っていて、この環境にいては、なかなか自分の成長がないかもしれないという危機感もずっと持っていた」と植田は明かす。
そして念願叶って今年1月にニームへ期限付き移籍を果たした。当時からリーグ最下位だったクラブは残念ながら2部降格となってしまったが、植田は徐々に信頼をつかんでリーグ戦9試合に出場。ミャンマー戦の直後に来季からの完全移籍と、2023年6月末までの新契約締結が公式発表された。
フランスで味わったのは、ベルギーとは圧倒的に違う個人の質の高さだったという。植田は「ベルギーとは違う部分もたくさんあって、クオリティの高い選手もたくさんいましたし、そういう相手とやる中で、少しの差でも、ちょっとした隙を見せるだけで得点になってしまうなと思った。そういった学ぶところはたくさんありました」と語る。
「僕が一番感じたのは、少しでも距離感を空けてしまえば、完全に失点してしまうということ。(FWの)決め切る力も相当レベルが上がったと思ったので、少しでもポジショニングを間違えればやられるという危機感をずっと試合中に持っていましたし、少しずつ修正していく力はこれからも必要だと感じながらやっていました」
ニームの2部降格は決まってしまい、来季は1部再昇格を目指して戦うことになるが、2年契約はクラブからの信頼の証と言えるだろう。1年での1部リーグ復帰と、その後のディフェンスラインを任せられると高く評価されているに違いない。
「ニームでの自分の役割はハッキリしてきていますし、求められていることもわかっているので、その中で自分は結果を出さなければいけない立場。今季は良い結果を得られなかったですけど、これから先、自分がしっかりと結果を残していかなければいけない使命感を持っているので、もっともと成長しなければいけないと思っています」
クラブを1部リーグ昇格に導くことができれば、植田自身もさらにたくましく、力強く成長しているはず。日本代表のセンターバックは激戦区となりつつあり、DF吉田麻也やDF冨安健洋を脅かすにはさらにスケールの大きな存在へと飛躍しなければならない。
よりフィジカル面で高いレベルが求められ、DFとしての総合力の高さが試されるフランスリーグは植田にとって最高の環境かもしれない。
(取材・文:舩木渉)
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