【写真:田中伸弥】
日本代表は28日、カタールワールドカップのアジア2次予選でミャンマー代表に10-0の大勝を収めた。
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一夜明けた29日にオンライン取材でMF守田英正は、充実した表情で前日のミャンマー戦を振り返った。
今年3月に約2年ぶりの日本代表復帰を果たすと、国際親善試合の韓国代表戦とワールドカップ予選のモンゴル代表戦に2試合続けて先発出場。後者では日本代表初ゴールも記録した。
この3月シリーズのパフォーマンスレベルが非常に高く、所属するポルトガル1部のサンタ・クララでも絶対的な主力に定着。初の欧州挑戦だったが、今年1月に新天地へ赴くと瞬く間に周囲からの信頼を勝ち取り、サンタ・クララを欧州カップ戦出場に導いた。
そして迎えたミャンマー戦、守田は日本代表戦3試合連続での先発出場を果たす。そして56分にはゴールネットを揺らし、2試合連続ゴールで大勝に花を添えた。
すでに5-0と大量リードを手にしていたが、MF伊東純也がオーバーラップしてきたDF室屋成にスルーパスを通す。ボールをもらった室屋は右サイドを深くえぐり、グラウンダーの折り返しに中盤から駆け上がってきた守田が正確に合わせた。
「うまい具合に右サイドを突破できたので、数的優位でしたし、(室屋が)突破してくれるのはある程度わかったので、思い切って前線に飛び出していったことが良かったと思います。シンプルにアシストがすごく良かったので、あとは落ち着いてゴールに決めるだけでした」
自らの得点を振り返った守田だが、これで自らの立場を確立したとは考えていない。中盤のポジション争いは「毎試合の自分の結果とチームへの貢献度しだいでは、どのタイミングでも違う選手と入れ替わりが起こっても仕方ないくらい激戦だと思う」と、守田は語る。
その中で「毎試合絶対に結果を出す」という思いは、今のところ結実している。「自分の強みは落ち着いて相手を見ながらポジションを取ったり、ビルドアップに参加したりできるところ」だが、同時に「守備の強度と点に絡んでいくところが求められている部分」とも認識している。
「継続して毎試合得点に絡んでいけるようになっていければ、僕自身も一皮むけると思いますし、競争に打ち勝っていけるかなと思います」
この意識は、日々の取り組みにも表れていそうだ。ポルトガルに渡ってから、川崎フロンターレ時代に比べてゴール前に顔を出す回数が劇的に増え、デビュー戦と欧州カップ戦出場がかかった最終節という重要なタイミングでゴールネットも揺らした。
ゴール前で得点に絡むプレーについて、守田は「そこ(ゴール前)に入っていく感覚だったり、そういう(得点の)匂いを嗅げるようにはなってきています」と感覚が研ぎ澄まされていることも実感している。
「決めきれなかった部分、『僕にパスが来てくれたらもう1点取れたな』というシーンもいくつかあったりするので、そういうチャンスを増やしていければと思います」
球際の激しさとパスワークの正確さ、そして得点力まで身につけば鬼に金棒。守田は日本代表での立場を確立すべく、武器を地道に磨いている。
(取材・文:舩木渉)
【了】