ザッケローニ監督時代と違うのは…
ミャンマー戦の焦点は、日本代表が何点とるかだけだった。攻められる心配はほぼない、一方的な展開が予想され、実際そのとおりだった。
攻撃の構造はアルベルト・ザッケローニ監督時代と似ている。大迫は前田、鎌田大地は本田、南野は香川と重なる。左サイドの南野が中央に入り、鎌田とともに相手のDFとMFの中間ポジションをとる。右サイドの伊東純也と岡崎のプレースタイルは違っているが、あとの3人はよく似ている。
ただ、ザッケローニ監督期のチームと同じともいえない。あのときは、中へ入る香川の左サイドは守備のウイークポイントだった。2014年ワールドカップの緒戦ではコートジボワールにそこを執拗に攻められている。
しかし、現在の左サイドを担当する南野は守備でのハードワークも期待できる。カタールで対戦する相手は日本より格上と考えていい。ミャンマー戦のような展開にはなりようがなく、森保監督もそれは重々承知しているだろう。そのときの南野はまた違うプレーをみせてくれると思うが、それはこの試合からではわからない。
全体のプレー強度は2014年のチームよりかなり進歩している。それが現在のチームの特徴であり、現代の国際試合を戦ううえで必須でもある。強度のネジを緩めてしまえば、このチームはキャラクターを失う。格下だろうが何だろうが、強度を落とせない理由はそこにあるわけだ。
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