日本代表は28日、ワールドカップアジア2次予選でミャンマー代表と対戦し、10-0で勝利した。日本代表が序盤から高い強度でプレーした結果、3月のモンゴル戦に続く大勝となった。チームの完成度としては、アルベルト・ザッケローニ監督時代に似たものがあるが、当時とは異なる点もあるという。(文:西部謙司)
森保ジャパン、2度目のピーク
3月のモンゴル戦に続いて二桁得点の勝利。ミャンマー戦もサンドバッグを叩き続けるような試合となった。力の差が歴然とした相手に対して一切容赦のない姿勢は、このチームのあり方をよく表している。
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どんな相手にも全力で臨むのは森保一監督になってから一貫してみられる姿勢だが、振り返るとアジアカップの序盤はもっと苦しんでいた。3月の韓国との強化試合(3-0)から明らかにギアが上がっている。そこからメンバーも大きな変化はない。
五輪代表やJリーグとの兼ね合いもあって海外組のみで臨んだミャンマー戦では、GK川島永嗣、SB酒井宏樹、長友佑都、CB板倉滉の4人が入れ替わっていたが、負傷で大事をとった冨安健洋が出場できていれば変更は3人だった。
固定化されているボランチ、2列目、1トップのコンビネーションは何年もこの組み合わせでプレーしてきたように手慣れてきている。
ワールドカップまではあと1年余りあるが、もう本大会を迎えてもいいぐらいだ。そして、この状態には既視感がある。中島翔哉、堂安律、南野拓実、大迫勇也のアタックラインが猛威を振るっていた森保監督就任時のときも、すぐにワールドカップでいいと思えたものだ。
さらに、2013年のコンフェデレーションズカップのときも似たような感じがあった。この大会はグループリーグで敗退しているので結果は出ていないが、香川真司、本田圭佑、岡崎慎司、前田遼一のアタックラインがイタリア、メキシコに堂々たるプレーを披露していた。
代表チームにとって1年は短いようで長い。同じ状態でいられるとはかぎらないのは、過去何度も経験しているとおりである。