リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。
5位:スピードは異次元のレベルに
【写真:Getty Images】
DF:アクラフ・ハキミ(モロッコ代表/インテル)
生年月日:1998年11月4日(22歳)
市場価格:5000万ユーロ(約60億円)
19/20リーグ戦成績:33試合出場/5得点10アシスト(ドルトムント)
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下部組織時代も過ごしたレアル・マドリードでブレイクとはならなかったが、2018年よりレンタル加入したドルトムントで大活躍し、注目を浴びる存在に。今季から所属するインテルでは当初こそ批判の的となることがあったが、ゲームを重ねるごとに凄みがどんどんと増加。今では右サイドの地位を確固たるものとしており、チームを11年ぶりのセリエA制覇に導いた。
そんなアクラフ・ハキミ最大の武器が「スピード」であることに異論の余地はないだろう。トップギアに入るまでが本当に一瞬で、自陣深くから味方も相手もどんどん追い越し、あっという間に敵陣ゴール前まで到達してしまう。単純な競争でハキミを圧倒できる選手は、恐らくいないだろう。「スピード」の数値は「95」と文句なしの最高評価となっている。
その「スピード」を活かした「ドリブル」も脅威で、単独でサイドを切り裂いてゴール前まで侵入していくことをいとも簡単にやってのける。また、「フィジカル」も決して弱くないので、身体を寄せられても止まることなく相手を振り切ることができる点も強みだ。と、個の能力が高いハキミだが、味方とのコンビネーションプレーの質も悪くない。とくに、背後に抜け出すランニングのタイミングなどから高いセンスを感じることができる。
一方で、DFとして「守備力」には改善の余地あり。ディフェンス時におけるポジショニングの質はあまり高くなく、重要な場面でマークを外してしまうこともしばしば。そのため、サイド起用がメインのDFではあるのだが、ハキミをサイドバックとして使うとやや脆さを感じるかもしれない。やはり活きるのはウイングバックと言えそうだ。