世界屈指のセンターバック
【写真:Getty Images】
DF:ジョルジョ・キエッリーニ
生年月日:1984年8月14日
移籍金:770万ユーロ(約9億円)
在籍期間:05年夏~現在
リーグ戦成績:401試合27得点22アシスト
2005年にフィオレンティーナから加入後、現在に至るまで白黒のユニフォームを脱いだことは一度もない。ユベントスのセリエA昇格後の低迷期を知る数少ない現役選手の一人だ。また、2011/12シーズンから昨シーズンまでのセリエA 9連覇すべてを経験したのはジョルジョ・キエッリーニただ一人。クラブへの貢献度の高さは申し分ないと言えるはずだ。
当初は左サイドバックが主戦場となっていたが、ユベントスでは徐々にセンターバックとしての出場機会を増やし、今ではすっかり中央の選手というイメージが定着した。闘争心を前面に押し出した迫力満点の守備対応は相手FWの大きな脅威となっており、チームを束ねるリーダーシップも兼備。現代型というよりは、良い意味でクラシカルなDFと言えるだろう。
レアル・マドリードの「BBC(ベンゼマ、ベイル、C・ロナウド)」が強烈な矛だとすれば、ユベントス版「BBC(ボヌッチ、バルザーリ、キエッリーニ)」は大きな盾。キエッリーニはその一角として世界から多くの賞賛を集めていた。とくにレオナルド・ボヌッチとのコンビは鉄壁で、チャンピオンズリーグ(CL)で対戦したジョゼ・モウリーニョ監督は「彼ら(ボヌッチとキエッリーニ)はハーバード大学に行って、CBとしてどうプレーすべきかの講義を持つことができる」と大絶賛していた。ユベントスがリーグ9連覇やCL準優勝を果たせたのは、キエッリーニを筆頭とした守備陣の粘り強さがあったからと言ってもいいはずだ。
ユベントスとキエッリーニの契約は今年6月いっぱいまでとなっているが、未だ契約延長の発表などはない。このまま引退するのでは、とも言われている。いずれにしても同選手がユベントスを去る際には、大きな拍手で送り出されるべきだろう。