エジルとの連係は多くのサポーターのハートを射抜く
【写真:Getty Images】
FW:アレクシス・サンチェス
生年月日:1988年12月19日
移籍金:4250万ユーロ(約51億円)
在籍期間:14年夏~18年冬
リーグ戦成績:122試合60得点27アシスト
ウディネーゼやバルセロナで活躍していたアレクシス・サンチェスは、2014年7月にアーセナルへ加入しイングランド初上陸。移籍金は前年にやって来ていたメスト・エジルに次いで同クラブ史上2番目に高額となる4250万ユーロ(約51億円)とされている。すでに欧州トップレベルで活躍していた選手というだけあって、当然ながら期待値は高かった。
そして結果的に、A・サンチェスはサポーターを納得させるパフォーマンスを披露する。プレミアリーグ初挑戦でいきなり16得点を記録すると、2年目も二桁得点。3年目は得点王の座こそ逃したものの、24得点11アシストという見事な成績を残していた。さらにA・サンチェスは、2015/16シーズンのFAカップ決勝で1得点1アシストをマークし連覇に貢献。2016/17シーズンのFAカップ決勝でもゴールを奪うなど、クラブにタイトルという財産ももたらしていた。
非凡な技術と重心の低いドリブル、卓越したシュートセンスを武器に個人で決定的な仕事を果たすこともできたが、とくに司令塔エジルとの連係は圧巻だった。チームとして停滞気味にあっても、この二人でどうにかしてしまうということが決して珍しくなかった。「ここ10年のアーセナルで最もワクワクしたシーズンは?」とグーナーに問えば、恐らく多くの人がA・サンチェスとエジルのいたシーズン(とくに2015/16シーズンか)と答えるだろう。それだけ、彼らの存在感は特別なものがあった。
A・サンチェスは最終的に2018年冬までアーセナルに在籍。公式戦166試合の出場で80得点45アシストという成績を残した。ガナーズからの移籍先がマンチェスター・ユナイテッドとなったことは少々モヤモヤする部分かもしれないが、チームにタイトルと多くの歓喜をもたらし、何よりサポーターをワクワクさせたという意味で、やはり最高の補強だったのではないだろうか。
【了】