無敗優勝に貢献した巨漢DF
【写真:Getty Images】
DF:ソル・キャンベル
生年月日:1974年9月18日
移籍金:フリー
在籍期間:01年夏~06年夏、10年冬~10年夏
リーグ戦成績:146試合8得点4アシスト
ライバルクラブへの「禁断移籍」をした選手は少なくない。最も有名なのはバルセロナからレアル・マドリードへ渡ったルイス・フィーゴだが、ソル・キャンベルもまた、禁断の移籍をした選手としてサッカー史にその名を残す人物だ。2001年、トッテナムからアーセナルにフリーで加入した同選手はスパーズファンの怒りを買い、後に「Judas(ユダ)」と非難されている。英紙『ザ・サン』によれば、当時のキャンベルは自由にロンドンの街を歩くこともできない状況にあったようだ。
アーセナルサポーターとしても、トッテナムからの加入ということもあり、当初は巨漢DFの補強を手放しで喜べなかったかもしれない。しかしキャンベルはピッチ上のパフォーマンスで自身の獲得が正しかったことを証明。加入後すぐに最終ラインのレギュラーになると、他を寄せ付けない圧巻の強さと絶大な存在感を武器に、1年目でプレミアリーグとFAカップ制覇に貢献している。
2003/04シーズンにはコートジボワール代表DFコロ・トゥーレと鉄壁のセンターバックコンビを形成し、プレミアリーグ史上初となる無敗優勝の原動力に。その後もアーセン・ヴェンゲル監督の信頼を得たキャンベルは、チャンピオンズリーグ(CL)準優勝などに貢献するなど、イングランドを代表する守備職人として印象的な活躍を見せ続けていた。
結果的にアーセナルで一つの時代を築き上げたキャンベルは、2006年夏に契約満了を迎え退団。その後ポーツマスやノッツ・カウンティなどでプレーしたが、2010年に当時35歳で再びアーセナル復帰を果たしている。結局二度目の在籍はわずか半年間に終わったものの、リーグ戦では11試合に出場し、CL・ラウンド16の1stレグ、ポルト戦では得点もマークしていた。