リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。
73位:理想はジダンと語るベルギーの才能
【写真:Getty Images】
MF:ユーリ・ティーレマンス(ベルギー代表/レスター)
生年月日:1997年5月7日(23歳)
市場価格:5000万ユーロ(約60億円)
19/20リーグ戦成績:37試合出場/3得点6アシスト
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アンデルレヒトの下部組織出身で、わずか16歳という若さでプロデビューしたベルギーの神童。モナコ在籍を経て2019年に加入したレスターでも不動の地位を築いており、23歳という年齢ながらプレミアリーグ屈指のMFへと着実に階段を上っている。ブレンダン・ロジャース監督も「彼は非常に才能のある選手で、我々にとって素晴らしい存在」と賞賛を惜しまない。
ベルギーのMFと言えば世界トップクラスのパサーであるケビン・デ・ブルイネのイメージが強いが、ユーリ・ティーレマンスも天才的な「パス」センスを持つ選手だ。長短問わず軽率なミスが少なく、味方のチャンスを演出するラストパスの質も抜群に高い。また、ティーレマンスの恐ろしいところは、右足だけでなく、左足からも鋭く正確な「パス」が出てくる点。マッチアップする選手からすると、対応が難しくなる。
ティーレマンスは派手な「テクニック」を使うタイプではないが、タッチがとにかく柔らかい。理想と語る元フランス代表ジネディーヌ・ジダンのようにワンコントロールで敵を外すことが可能で、プレー一つひとつに無駄がなく不用意なボールロストも犯さない。その柔軟なタッチと優れた判断力があるからこそ、次のアクションに瞬時に移ることができ、味方の動きを見逃すことなくキラーパスを次々と繰り出せるのだ。
技術力に長けた選手でありながら守備時にはハードワークも怠らず、とくにプレミアリーグでは攻守のバランスを整える能力がメキメキと向上している。「フィジカル」はまだまだ伸ばしていく必要がありそうだが、その成長ぶりに今後も注目していきたい。
【了】