プレミアリーグ第31節、トッテナム・ホットスパー対マンチェスター・ユナイテッドが現地時間11日に行われ、1-3でユナイテッドが勝利している。前半にエディンソン・カバーニの得点が直前のファウルにより認められない不運もあったが、後半に3得点を奪取して逆転した。カバーニは全得点に絡む活躍で、自身の価値を改めて証明している。(文:加藤健一)
全得点に絡んだカバーニ
「エディンソンの今日のようなパフォーマンスは、クラブとして我々が数年間待ち焦がれていたものだった」
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1-3で勝利したトッテナム戦後、オーレ・グンナー・スールシャール監督はエディンソン・カバーニを称えた。マンチェスター・ユナイテッドの全得点に絡む活躍で、伝統の背番号7を背負うこのベテランFWはマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。
前半にゴールネットを揺らしたが、直前の味方のプレーがファウルとなり、先制ゴールは幻となった。しかし、57分にフレッジのパスを受けて左足でゴールを狙う。これはGKウーゴ・ロリスに弾かれたが、フレッジが詰めて同点に。さらに、79分にはメイソン・グリーンウッドのクロスに反応し、ダイビングヘッドでゴールネットを揺らす。後半アディショナルタイムには前線で起点となり、グリーンウッドの得点をおぜん立てした。
ブルーノ・フェルナンデスにとっては、少し難しい試合だったかもしれない。ピエール=エミール・ホイビュルクのタイトな守備に苦しみ、アタッキングサードで違いを生むプレーはほとんどなかった。しかし、ユナイテッドはそれを逆手に取って攻めた。
ブルーノ・フェルナンデスがマークを引き付けると、中央にはスペースが生まれる。左サイドハーフで起用されたポール・ポグバはそこに侵入してボールを受けた。幻となった先制ゴールも、試合終了間際の3点目もポグバのアシストから生まれている。トッテナムはポグバを捕まえられていなかった。
「いいボールさえ来ればゴールできる」という感覚
中央でボールを持たれれば、センターバックはそれに対応しなければならない。そこまでできれば王手だった。カバーニはセンターバックの死角に潜り込み、そこから背後を取る動きを見せる。ボールさえくればGKと1対1になれる。幻の先制点も、フレッジの同点ゴールにつながったプレーも、エリック・ダイアーの背後を取った時点で勝ちに等しい。
カバーニからしてみれば、「いいボールさえ来ればゴールできる」なのではないだろうか。そしてこの日は、いいボールが何度も来た。
「今朝、選手たちと少しミーティングをしたんだ。そこで、彼の動きを正しく使う必要があると言った」とスールシャール監督は試合後に明かした。そして、その言葉通り、ユナイテッドの選手たちはカバーニの動きをよく見ていた。
今季加入したカバーニは、プレミアリーグでの得点数を7とした。小さな怪我は少なくなく、全盛期のようにフル稼働は難しい。しかし、ピッチに立てば誰よりも走り、猛然とプレスをかける。41分にはジョー・ロドンと小競り合いになりイエローカードをもらった。先制された直後のプレーだっただけに、浮足立ってもおかしくないユナイテッドにエナジーを投入した行動だった。
スールシャール監督は今季限りで契約が切れるカバーニの残留を希望している。欲しいときに得点を決め、チームの士気を上げる存在は何物にも代えがたい。リーダーの1人としてユナイテッドに必要な存在だと改めて証明した試合だった。
(文:加藤健一)
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