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日本代表、小川諒也の招集を続けるべき理由。モンゴル戦のデータが示す、長友佑都にはない魅力

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

小川諒也
【写真:田中伸弥】

【日本 14-0 モンゴル カタールワールドカップ・アジア2次予選】

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 森保一監督率いる日本代表は30日、カタールワールドカップ・アジア2次予選でモンゴル代表と対戦し、14-0で勝利。最終予選進出に王手をかけた。

 格下相手に多くの点が生まれることは容易に想像できたが、W杯予選での最多得点記録を更新する14点は少々意外だった。これほど多くの得点が入った要因についてハットトリックの大迫勇也は試合後「いい時間帯に点が取れて、その後も緩めずに前から行けた、というのが大きかったと思う」とコメント。確かに、日本代表はモンゴル代表から大量リードを奪ってもなお、終始攻める姿勢を止めなかった。そこは大きな評価に値すると言えるだろう。

 代表経験の少ない国内組もしっかりと結果を残した。この日がデビュー戦となった松原健は先制点をアシストしオウンゴールを誘発。同じくデビュー戦となった稲垣祥は2得点、古橋亨梧も2得点とそれぞれが存在をアピールしていた。

 そして、モンゴル代表戦で先発デビューを飾った小川諒也も非凡なパフォーマンスを示している。立ち上がりはやや他の選手との連係が噛み合わない場面も見受けられたが、時間が進むにつれポジショニング等が良くなり、味方とのコンビネーションの精度も高まった。最終的に得点やアシストといったわかりやすい結果は出なかったが、何度か鋭いクロスでチャンスを生んでいた。

 ただ、小川の最大の魅力は上記のポイント以外にあったように感じている。それが、人に対する強さだ。

 身長は183cm。日本人としてはもちろんのこと、世界で見てもサイドバックとしては大柄な部類に入る。その恵まれた体格を活かした1対1の強さなどは非凡で、エアバトルにもめっぽう強い。事実、モンゴル代表戦での小川は9回空中戦を行い9回すべて勝利しているというデータが出ている。55分、大迫の得点の場面は小川が空中戦で競り勝ちセカンドボールを拾えたからこそ生まれたものだった。

 183cmという長身は不動の左サイドバックである長友佑都にはない武器。もちろん空中戦の強さも同様だ。今後世界の曲者たちと戦っていく中、小川のこうした強さは必要となってくるはず。魅力的なSBが出てきたと言えるはずだ。

 もちろんモンゴル代表との一戦だけで代表定着! というのは時期尚早。世界と張り合うためには強さだけでなく、その他色々な部分を磨いていかないといけない。だからこそ、森保監督には引き続き小川に声をかけ、24歳と伸びしろある同選手に経験を積ませて能力を引き上げてほしいところ。長友の後継者候補として、期待が懸かる。

(取材:元川悦子、文:編集部)

【了】

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