【写真:田中伸弥】
U-24日本代表は29日に行われたSAISON CARD CUP 2021で、U-24アルゼンチン代表に3-0の快勝を収めた。
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前半終了間際にFW林大地が先制点を奪い、日本がリードしてハーフタイムへ。そして後半は68分と73分にセットプレーから2得点を追加し、26日の試合で0-1と敗れていた相手にリベンジを達成した。
後半の2発はいずれも左コーナーキックから。MF久保建英の蹴ったボールにMF板倉滉が頭で合わせる、まるでリプレイを見ているかのような2ゴールだった。
試合後、U-24日本代表を指揮した横内昭展監督は「(ゴール前に)いい入りをしても、いいボールがこないと得点は奪えませんし、いいボールを蹴っても、本当にそこにタイミングよく入っていかないと得点は奪えない。そういう2つが合致して点を取れたというのは、このチームにとっては非常に大きいなと思いました」とコーナーキックからの2得点を喜んだ。
いずれも得点につながった似た形のコーナーキックは「我々スタッフで準備した通り」だったと横内監督は話す。準備時間が限られるなか、戦略的にセットプレーを活用してのゴールだったようだ。
久保は「1本目は本当に板倉選手を狙って、2本目は空いているスペースに蹴って、誰かが入って来てくれたら…という感覚だったんですけど、2本ともしっかりゴールを決めてくれてよかったです」と、自らの2アシストを振り返った。
後半はアルゼンチンにボールを持たれる時間が長くなり、反撃を受ける可能性は十分にあっただけに「チームがちょっと苦しい時間帯に2点目、3点目をアシストできたのは良かったかなと思います」と久保は安堵していた。
ゴールを決めた板倉はキッカーの久保から最高のボールが来ると信じて走り込んでいた。周りのお膳立ても受けながら、得点への道筋を見出したうえで決めた2得点だったという。
「(久保)建英から本当にすごくいいボールが入ってきたのが1つ。あとは相手のマークがすごく激しくて、自分をつかみにかかっていたので、僕と相手のマークの間に(古賀)太陽に入ってもらい、太陽にそこをブロックしてもらったので、それで自分が走るコースを見つけることもできました。本当に建英が毎試合いいボールを蹴ってくれるので、それを2つのゴールにつなげられたのはよかったと思います」
スタッフの準備、選手たちの意思統一、チームメイトへの信頼、そして久保や板倉の個のクオリティが全て合致した、コーナーキックからの2得点だった。セットプレーがU-24日本代表の武器になれば、短期決戦の東京五輪でも重要な意味を持つことになるはずだ。
(取材・文:舩木渉)
【了】