【写真:Getty Images】
2022年カタールワールドカップ欧州予選グループA第2節のセルビア代表対ポルトガル代表戦が現地時間27日に行われ、2-2のドローに終わった。この試合の終了間際に下されたノーゴール判定が大きな波紋を呼んでいる。
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試合は前半にリバプールのFWディオゴ・ジョッタが2得点を挙げてポルトガルがリード。だがドラガン・ストイコビッチ監督率いるセルビアも後半から反撃に転じ、46分と60分のゴールで2-2の同点に追いついて終盤を迎えた。
後半アディショナルタイムに入ったところでポルトガルに絶好のチャンスが訪れる。相手ペナルティーエリア右サイドへの浮き球パスに反応したクリスティアーノ・ロナウドがセルビアGKより先にボールに触り、ボールは無人のゴールへと転がっていく。DFステファン・ミトロビッチが必死に足を伸ばして掻き出したが、クリアされた時点でボールはすでにゴールラインを完全に過ぎていたようにも見えた。
だが得点は認められずにプレー続行。C・ロナウドはボールの行方を真横から見ていたはずの副審に激しく詰め寄って抗議し、プレーが止まったところでイエローカードを受ける結果となった。納得できない様子のC・ロナウドは腕からキャプテンマークを外し、ピッチ上へと激しく叩きつけると、タイムアップを待たずにドレッシングルームへと去って行った。
この判定とC・ロナウドの行動は各国メディアから大きな注目を集める騒動となった。ポルトガル代表のフェルナンド・サントス監督は試合後の会見で、得点を認めなかったことについて主審から謝罪を受けたともコメントしている。
判定自体に加えて注目されているのは、この試合でVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)もGLT(ゴールラインテクノロジー)も使用されていなかったという事実だ。各国リーグ戦や国際試合で広く導入されるようになったVARやGLTがワールドカップ欧州予選という舞台で使用されていないことは、各国メディアやファンに驚きを引き起こしている。
国際サッカー連盟(FIFA)による2022年ワールドカップ予選のレギュレーションによれば、VARやGLTはFIFAと各大陸連盟の合意により「使用できる」とされており、使用が義務付けられてはいない。欧州予選では他にもスペイン代表やアイルランド代表などから、VARがないことで不利な判定が正されなかったとして不満の声が相次いでいる。
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