【写真:田中伸弥】
【日本 0-1 アルゼンチン SAISON CARD CUP 2021】
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U-24日本代表は26日、SAISON CARD CUP 2021でU-24アルゼンチン代表と対戦し、0-1で敗れている。
東京五輪・南米予選を1位で通過し、本大会の金メダル候補とも言われるU-24アルゼンチン代表に力の差を見せつけられてしまった。21分、巨漢FWアドルフォ・ガイチに先制を許すと、U-24日本代表はその後も何度かピンチを迎える。後半は相手に疲労の色がみえ押し込むことができたが、粘り強い守備を前に仕留め切れず。結果的に完封されてしまった。
最前線の田川亨介はとくに後半、存在感を失ってしまった。左サイドハーフ三笘薫は立ち上がり自陣でのロストが目立つなど波に乗り切れず、右サイドハーフ三好康児はアピールへの意識が強かったのだろうか、やや“一人”でプレーしてしまった印象だ。
そんな攻撃陣の中でも比較的ハイパフォーマンスを披露していたのが久保建英だった。トップ下で先発した同選手は流れの中でサイドに張ったりするなど、ボールに絡む動きを積極的にみせた。
パスを受ければドリブルでゴールに向かう。味方のサポートが間に合わない中、相手に囲まれながら敵陣でファウルを誘発するプレーも地味に効果的であった。また、独善的なアクションに走ることはなく、ワンタッチパス等で味方も積極的に使うなど、トップ下らしい役割を高いレベルでこなしていた。
久保はチーム最多となる4本のシュートを放ち、ドリブル数は8回を記録。2位の三好が4回なので、断トツの数字である。横内昭展監督も「しっかりボールを受けて引き出しながら、前線で絡んで良いプレーはしてくれたと思います」と背番号11のプレーを振り返っていた。
一方で、ヘタフェでも課題となっている部分がU-24アルゼンチン代表戦で出てしまったのも事実。上記のデータからもわかるよう、久保は確かに上手い選手であるが、どうにも結果がついてこない。
この日もチャンスはあった。後半にはゴール前でボレーシュート。ただ、利き足ではない右足でのフィニッシュだったこともあるのだろう、仕留め切れなかった。一方でU-24アルゼンチン代表FWのガイチはシュート1本で1点を決めている。久保だけではないが、これが世界とのレベルの差だった。
もちろん、久保自身もこの課題に対し向き合っていないわけではない。
「一番自分のチャンスらしいチャンスはあれ(ボレーシュートのシーン)だったので、あそこは右足とか左足とかは関係なく、ポッと決める選手が生き残ると思うので、自分もこのチームで生き残っていきたかったら、ああいうところで欲しい1点を取れる選手になるのが課題だと思います」。
U-24日本代表チームにおいて技術力はずば抜けている。あとはそこに、どれだけ「結果」という二文字を上乗せできるか。U-24アルゼンチン代表戦での久保は、良くも悪くもらしさを出したと言えるのではないか。
(取材:元川悦子、文:編集部)
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