U-24アルゼンチン代表の日本戦予想先発メンバー
U-24アルゼンチン代表は、今月26日と30日にU-24日本代表との国際親善試合に臨む。
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昨年1月下旬から2月上旬にかけて行われた東京五輪の南米予選で、アルゼンチンは優勝。見事に本大会出場権を勝ち取った。今回の2連戦でU-24日本代表を率いる横内昭展監督は「本当に攻守に隙のないいいチームだと、改めて(南米予選の試合を)見て思いました」と語る。
そして「全員技術が高くて、クリエイティブな選手も多いですが、そういう選手が泥臭く、ボールを奪ってマイボールにし、そこからまた前に出て行くようなタフさも兼ね備えている非常にバランスのとれたチームだと思います」とも述べる。U-24アルゼンチン代表の強さを映像から感じ取ったようだ。
反町康治技術委員長も「彼らも強化のための試合と捉えているので、考えうるベストメンバーでやってきてくれると思います。オーバーエイジも入れてくるくらいの本気度ですから、この2試合は我々にとっても、強化において非常に重要な試合になると思います」と語気を強めた。
U-24アルゼンチン代表はすでに来日メンバーを発表済みだが、当初のリストから主戦級と期待された海外組の実力者が数人外れることも決まっている。アヤックスで活躍するDFリサンドロ・マルティネスや、マルセイユで酒井宏樹や長友佑都と同僚のDFレオナルド・バレルディ、スパルタク・モスクワでプレーするFWエセキエル・ポンセが不参加に。
東京五輪の南米予選突破に貢献した、ブラジルのアトレチコ・ミネイロに所属するMFマティアス・サラチョも招集メンバーから外れた。また、南米予選で10番を背負い、プレミアリーグのブライトン&ホーブ・アルビオンでも10番を任されるMFアレクシス・マクアリスターは最初に発表された招集メンバーにも含まれていなかった。
A代表経験もある実力者が抜けたU-24アルゼンチン代表で、日本相手に繰り出すベストメンバーを組んだらどうなるだろうか。
まずGKはオーバーエイジで招集されているヘレミアス・レデスマが濃厚だろう。スペイン1部のカディスで正守護神を務め、昨年10月にはA代表初招集も受けた。フェルナンド・バティスタ監督も東京五輪本大会を視野に入れた選手起用を考えているはずだ。
ディフェンスラインは右からエルナン・デ・ラ・フエンテ、ネウエン・ペレス、ナザレノ・コロンボ、アレサンドロ・ベルナベイの4バックを予想する。リサンドロ・マルティネスとバレルディの不参加により、守備陣はやや人材不足だ。
センターバックでは南米予選突破に貢献したファクンド・メディーナ、左サイドバックのクラウディオ・ブラーボは招集外となっている。そのため前者の代役は南米予選メンバーだったコロンボ、後者の穴は20歳のベルナベイとアメリカでプレーするミルトン・バレンズエラの2人で埋めると予想される。
これまでのU-24アルゼンチン代表は4バックが基本布陣だった。4-4-2や4-2-3-1など試合によって若干並びに変化があったものの、ディフェンスラインの枚数に変化はない。今回も4-2-3-1をベースに考えると中盤はサンティアゴ・アスカシバルとサンティアゴ・コロンバットの2人が有力か。
アスカシバルはすでにA代表経験があり、ブンデスリーガで活躍中。コロンバットはイタリアでの経験が豊富で、今季途中まではベルギーのシント=トロイデンVVに所属していた。日本人選手の特徴も熟知しているだろう。
トップ下は南米予選当時、マクアリスターが担うことが多かった。しかし今回は不在。代役候補の筆頭はパルマに所属するフアン・ブルネッタになりそうだ。セリエA出場歴は8試合と少ないが、将来を嘱望される攻撃的MFでスピードやドリブルスキルに優れるテクニシャンとして知られる。
前線には純粋なストライカータイプが少なく、身長190cmのパワー系FWアドルフォ・ガイチが1トップを張ることが濃厚。ポンセやサラチョといった有力なウィンガーが不在な今回の2連戦では、スペイン2部のエスパニョールでプレーするマティアス・バルガスを右に。国内組で南米予選突破にも大きく貢献し、欧州のビッグクラブからも関心を寄せられる逸材アグスティン・ウルシを左に配置するか。
ガイチやウルシ、ネウエン・ペレスらは2019年のU-20ワールドカップ出場メンバーでもあり、当時からバティスタ監督の指導を受ける愛弟子的存在だ。おそらく東京五輪本大会に向けてもチームの中心となっていくだろう。
とはいえ主力の多くが不在なのも事実。すでに名前を挙げた選手以外にも、タレントは豊富だ。インテルのFWラウタロ・マルティネスや、 シュトゥットガルトで輝くFWニコラス・ゴンザレス、リーベル・プレートのDFゴンサロ・モンティエル、レバークーゼンのMFエセキエル・パラシオス、ボローニャのMFニコラス・ドミンゲスといった選手たちはA代表を経験済み。
他にもフェイエノールトのDFマルコス・セネシやアタランタのDFクリスティアン・ロメロ、アトランタ・ユナイテッドのFWエセキエル・バルコ、ビジャレアルのDFファン・フォイなど有力な海外組の若手選手たちは多い。
だからこそ、日本遠征参加メンバーは東京五輪本番に向けた生き残りをかけて、本気でぶつかってきてくれるに違いない。U-24日本代表にとっては現在の実力を試す最高のチャンスとなるだろう。
●U-24アルゼンチン代表の日本戦予想先発メンバー
▽GK
ヘレミアス・レデスマ(カディス/スペイン)
▽DF
エルナン・デ・ラ・フエンテ(ベレス・サルスフィエルド)
ネウエン・ペレス(グラナダ/スペイン)
ナザレノ・コロンボ(エストゥディアンテス)
アレサンドロ・ベルナベイ(ラヌース)
▽MF
サンティアゴ・アスカシバル(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
サンティアゴ・コロンバット(クラブ・レオン/メキシコ)
フアン・ブルネッタ(パルマ/イタリア)
▽FW
アグスティン・ウルシ(バンフィエルド)
マティアス・バルガス(エスパニョール/スペイン)
アドルフォ・ガイチ(ベネヴェント/イタリア)
監督
フェルナンド・バティスタ
【了】