韓国代表の日本戦予想先発メンバー
韓国代表は今月25日に、日本代表との国際親善試合に臨む。すでに合宿への招集メンバーは発表されており、来日メンバーも固まりつつあるところだ。
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昨年10月は国内でU-23韓国代表との“兄弟対決”を開催し、11月は日本代表と同様に欧州遠征を実施してメキシコ代表やカタール代表と対戦した。今回は欧州組も招集しての日本遠征となる。
ただ、韓国も「ガチメンバー」を組むことには苦労しているようだ。欧州組ではフランス1部のボルドーでプレーする元ガンバ大阪のFWファン・ウィジョが参加不可能に。ドイツ2部のホルシュタイン・キールに所属するイ・ジェソンもクラブ事情で招集が見送られている。ロシア1部のルビン・カザンで齊藤未月とチームメイトの“韓国のピルロ”ファン・インボムも招集できなかった。
また、中国でプレーする選手たちもメンバーから外れた。ディフェンスラインで不動の柱だった北京国安所属のキム・ミンジェ、昨季のKリーグMVPで今季から山東魯能泰山に移籍したソン・ジュンホ、上海申花に所属する長身FWキム・シンウクといった実力者が招集できなかった。
メンバー発表後にドイツ1部RBライプツィヒに所属するファン・ヒチャンの不参加も決まり、プレミアリーグのトッテナムで躍動するソン・フンミンも負傷の影響で遠征参加が不透明な状況。韓国は主力選手を多く欠いて日韓戦に挑むことになるかもしれない。
では、現状の招集メンバーから日韓戦にスタメンが予想される11人のベストメンバーを選ぶとどうなるだろうか。
まずGKはキム・スンギュとチョ・ヒョヌが横一線の競争を繰り広げている。後者は昨年の欧州遠征に参加したが、前者はJリーグの柏レイソルでプレーしているため韓国代表入りは1年以上ぶり。日韓戦では地の利と今後の競争も踏まえ、キム・スンギュを起用するのが妥当と言えそうだ。
ディフェンスラインには右からキム・テファン、ウォン・ドゥジェ、キム・ヨングォン、ホン・チョルが現陣容のベストだろうか。
右サイドバックには東京五輪世代のユン・ジョンギュも招集されているが、蔚山現代で主力を担うキム・テファンの方が実力でも実績でも一枚上手だ。また、かつてアビスパ福岡でもプレーしたウォン・ドゥジェはもともと中盤の選手だが、韓国代表ではセンターバック起用も多い。中国の広州恒大から水原FCに移籍して国内復帰を果たしたパク・ジスという実力者とポジション争いになりそうだ。
左サイドバックではホン・チョルがスタメン起用有力だ。同ポジションにはかつてJリーグでもプレーしたベテランのパク・チュホも招集されている。ともに国内屈指の選手だが、2年ぶり代表復帰のパク・チュホより現状はホン・チョルの方が序列で上回っているか。
懸念されるのはガンバ大阪に所属している2選手の状況だ。クラブ内で新型コロナウイルスのクラスターが発生した影響で活動停止中ということもあり、しばらくピッチでの練習や試合から遠ざかっている。キム・ヨングォンは普段ならディフェンスラインの柱で、チュ・セジョンも今回の招集メンバーなら主戦クラスながら、コンディションに不安が残る。
中東カタールでプレーしているチョン・ウヨンとナム・テヒも、日韓戦先発の有力候補。ヴィッセル神戸などでの経験もある前者はキム・ヨングォンの状態しだいではセンターバック起用も想定されるか。
スペインから合流するイ・ガンインは、これまでスタメンではなくスーパーサブ起用が多かった。だが、主力の多くを欠く今回は長い時間プレーしてパウロ・ベント監督にアピールするチャンス。ソン・フンミンやファン・ヒチャンらとともに攻撃の軸を担えるポテンシャルを示したい。
元FC東京のナ・サンホは、今季から活躍の場をFCソウルに移してKリーグ開幕から5試合3得点と好調を維持している。クラブでも担う左サイドに入れれば、ソン・フンミンを最前線に配置できる。
ストライカーは最も不安のあるポジションの1つで、元湘南ベルマーレのベテランFWイ・ジョンヒョプや、A代表初招集となった東京五輪世代のエースFWチョ・ヨンウクは指揮官からの信頼を確立できていない。であれば、ソン・フンミンを1トップに据えて人材豊富な2列目のポテンシャルを最大限に引き出す方向に舵を切るのが吉か。
韓国代表は今回の国際Aマッチウィークに日本戦の1試合しか予定を組んでいない。国際親善試合ということもあり、多くの選手を試すだろう。東京五輪世代の若手選手たちや、5年ぶりの招集となったユン・ビッカラムなどサブキャストたちもアピールチャンスに燃えているに違いない。日韓戦はピッチ上で熱いプライドのぶつかり合いを見られるだろう。
●日本戦予想先発メンバー
▽GK
キム・スンギュ(柏レイソル/日本)
▽DF
キム・テファン(蔚山現代FC)
ウォン・ドゥジェ(蔚山現代FC)
キム・ヨングォン(ガンバ大阪/日本)
ホン・チョル(蔚山現代FC)
▽MF
チョン・ウヨン(アル・サッド/カタール)
チュ・セジョン(ガンバ大阪/日本)
イ・ガンイン(バレンシア/スペイン)
ナム・テヒ(アル・サッド/カタール)
ナ・サンホ(FCソウル)
▽FW
ソン・フンミン(トッテナム・ホットスパー/イングランド)
【了】