ペナルティーエリア付近から放つシュート
デ・ブライネのボールの蹴り方と、そのキックがシティにもたらす恩恵については本章ですでに強調してきた通りだが、これは彼がロングレンジからゴールを狙うプレーの脅威度にも繋がる。特にペナルティーエリア付近から放つシュートだ。
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だが、デ・ブライネがこのエリアから試合を動かすプレーを見せるためには、彼が空きスペースでボールを受けられるような戦術構造をシティが構築することが必要となる。
まずは、デ・ブライネがハーフスペースでボールを受けた際のポジション取りを見てほしい。次にタッチライン際ギリギリに張り付いているWG、そして最後に相手DFに目を向ければ、2人の間で板挟みにされてしまっていることがわかる。このシーンでもやはり、サイドからの脅威が存在するため、DFはデ・ブライネへのパスコースをカバーするような動きを取ることができない。
デ・ブライネはどれほど凄いのか?
ストーンズからウォーカーを経てデ・ブライネにボールが進められると、彼はスペースでボールを持つことができる。デ・ブライネがペナルティーエリア内やその付近でまさに危険な存在となるのはここからだ。他の選手とワンツーなどの連携を取ることもでき、DFラインの裏へボールを通すこともできる。さらにこのエリアからきわめて正確なシュートも打ってくる。
今回の例では、ボールを受けたデ・ブライネにはスペースがあるため、ゴール前を横切るシュートを打ち込むことが可能だった。
今回、デ・ブライネは中央のエリアにポジションを取っている。右SBのウォーカーからパスが入ると、彼はまたしても空きスペースに入り込んでボールを受けた形となる。CFの後ろでボールを持ったデ・ブライネのすぐ近くに迫っている守備選手は誰もいない状況だ。
ここでもボールを受けたあとのプレーには複数の選択肢がある。CFのアグエロと連携することも、自らゴールを狙うこともできる。シュートを選択したデ・ブライネはペナルティーエリア外からゴールを奪うことができた。
(文:リー・スコット)
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