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Jリーグ 4年前

U-23日本代表に入る可能性があるJリーグ組は? 東京五輪へサバイバル再開。1年で状況は変化、J2でも資格あり【週刊J批評】

来夏に延期された東京五輪に向け、U-23日本代表が再始動する。12月下旬に行われる合宿には、今季のJリーグで活躍した選手が参加することになりそうだ。久保建英、冨安健洋ら海外で活躍する選手も多い中で、本大会でメンバーに入るチャンスを掴むJリーガーはいるのか。候補となりうる選手を考える。(文:河治良幸)

シリーズ:週刊J批評 text by 河治良幸 photo by Getty Images

U-23日本代表合宿が開催

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【写真:Getty Images】

 2020年のJリーグも残すところわずかにとなっているが、12月下旬に来年夏の東京五輪に向けたU-23日本代表の合宿が行われる。メンバー発表の予定は17日。状況的に考えればオール国内組での活動になるだろう。つまり今年のJリーグで活躍した選手が組み込まれてくるはずだ。

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 27日に予定される天皇杯の準決勝に出るチームの扱いをどうするか、湘南ベルマーレからロシアのルビン・カザン移籍が発表されたMF齊藤未月、スイスのローザンヌに移籍するMF鈴木冬一の扱いなどは、調整を要するかもしれない。いずれにしても、東京五輪を目指すU-23の国内組には貴重なアピールの場になる。

 10月、11月に活動したA代表に招集された欧州組が本大会のメンバーの軸になってくることは間違いない。MF久保建英(ビジャレアル)、DF冨安健洋(ボローニャ)、DF中山雄太(ズウォレ)、DF板倉滉(フローニンゲン)、MF三好康児(アントワープ)、DF菅原由勢(AZ)、MF堂安律(ビーレフェルト)の7人だ。

 A代表を兼任する森保一監督は3人のオーバーエイジが入ることも示唆している。順調であれば18人の過半数が現在の欧州組で占められることになる。

 そのほかMF遠藤渓太(ウニオン・ベルリン)やFW食野亮太郎(リオ・アヴェ)、GK山口瑠伊(レクレアティーボ)、U-19日本代表世代のGK小久保玲央ブライアン(ベンフィカB)など欧州組の五輪代表候補もいるが、8人前後の枠を現在の国内組で競っていく構図にはなるだろう。

有力候補となるJリーグ組

 今年1月にタイで行われたAFC U-23選手権のメンバーではFW上田綺世(鹿島アントラーズ)がリーグ10得点を挙げ、川崎フロンターレのMF田中碧とFW旗手怜央は優勝に大きく貢献している。FC東京で副キャプテンを務めるDF渡辺剛は、長期離脱だった東慶悟に代わり多くの試合でキャプテンマークを巻いている。

 サンフレッチェ広島からアビスパ福岡に期限付き移籍したMF松本泰志は、二桁順位だったチームを昇格争いに引き上げたチームの主軸を担っており、今シーズン大きく飛躍した一人。柏レイソルでバックラインの複数ポジションをこなしながら存在感を高めているDF古賀太陽あたりもかなり有力と見られる。

 AFC U-23選手権にいなかったメンバーではMF三笘薫(川崎フロンターレ)が今シーズンのJリーグで大ブレイクした。新型コロナウイルスによる中断期間にポルトガルのマリティモからJ復帰したFW前田大然(横浜F・マリノス)や大分トリニータで存在感を強めるDF岩田智輝あたりは順当だろう。DF瀬古歩夢(セレッソ大阪)もライバルの多いセンターバックでの序列を上げたはずだ。

未招集組にもチャンスが

 その一方で昨年のU-22を含めて招集経験のある候補にもクラブでの出場機会や活躍度、怪我などバラツキがあり、現時点で立場が微妙な選手も少なくない。今シーズンのJリーグ、とりわけ終盤戦で活躍を見せる未招集組にも十分にチャンスがありそうだ。

 その筆頭株がMF安部柊斗(FC東京)だろう。大卒ルーキーながら、開幕前のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)から存在感あるプレーを見せていた安部はもっと早期に活動があったとしても食い込んでいた可能性のある選手だが、後半戦でさらなる成長を示している。

 さらにJ1の上位を争うガンバ大阪では、展開力抜群の山本悠樹がアンカーのレギュラーに定着した。豊富な運動量と鋭い攻撃参加が目立つ福田湧矢にとってもオール国内組になると見られる今回の合宿は大きなチャンスだ。

 ACLでベスト4に進出したヴィッセル神戸では、DF山川哲史にも期待がある。センターバックに加えて、少し選手層の薄い右ウィングバックを担える選手として食い込んでくるかもしれない。

 J2でも躍進するアビスパ福岡でDF上島拓巳が高い統率力を見せ、同じく福岡では俊英FW遠野大弥が10得点を挙げている。首位の徳島ヴォルティスで16得点の大型FW垣田裕暉あたりは十分に資格があると見ている。

 ポジションのバランスもあるので、Jリーグで活躍しているから当確とは言い難い。ただ、約1年ぶりの活動で、来年の本番を見据えた貴重な機会となる中で、どう言った選手が入ってくるのか。

 同時に来年のU-20ワールドカップを目指すU-19日本代表も活動が予定され、同代表の影山雅永監督と森保監督による情報交換もされるはず。なかなか国内外で新型コロナウイルスの収束が見られず、東京五輪の開催すら不透明な状況ではあるが、実りある活動になることを願っている。

(文:河治良幸)

【了】

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