【写真:Getty Images】
日本代表は現地17日にメキシコ代表と国際親善試合を行い、0-2で敗れた。
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前半は日本も多くのチャンスを作りながら仕留めきれず。後半は逆にギアを上げたメキシコに主導権を握られ、63分、68分と立て続けにゴールを奪われてしまった。
あの時と似ている……と思わなくはなかった。直近の試合で韓国代表が4分間でメキシコに3点奪われて負けた。それにも似ているが、違う。原口元気の脳裏によぎったのは、2年前のロシアワールドカップの“ロストフの悲劇”だ。
「まさにフラッシュバックしましたね。こういう実力がすごくある相手に対して、終わった後にやはり『何で毎回こうなるんだ…』という感情にはなりました。2年前のベルギー戦もそうですし、勝てたんじゃないかという感情がやはり来ますし。やはりその簡単には勝たせてもらえないな、というレベルの相手だったので、正直、『またか』という感じでしたね、僕からすると」
原口自身の先制弾も含む2点のリードを手にした日本だったが、交代カードを切りながら徐々に勢いを増すベルギーは74分に同点弾を決めて追いつく。そして後半アディショナルタイムに敵陣でのコーナーキックからカウンターを食らい、“14秒”でゴールを陥れられてしまった。あの試合はいまだにトラウマのように日本サッカー界の苦い記憶として残り続け、今の日本代表が次のワールドカップで結果を残すための基準点にもなっている。
「今日がワールドカップじゃなくてよかったというか。この2年間を無駄にせずに、まずはワールドカップに行って、ベスト16に行って、というのはあるんですけど、そこで同じ思いをしないようにしたいですね、やっぱり」
原口は改めてベルギー戦のような屈辱的な終わり方を繰り返したくないと強調する。「したたさかというか、修正力というか、自分たちが求めていることをやられた」メキシコ戦は、自分たちの足もとを見つめ直す絶好の機会になるかもしれない。
「前半は彼らも上手くいっていなかったので、僕らもいけるとかと思った矢先に彼らはすごくいい修正をしてきたので、したたかであるし、そこらへんがやはり強いチームだなと。逆に言えば僕らは苦しい時間帯になったときに、そこから修正力を出せなかった。そこの差だと思います」
いい流れでチャンスを作れていた前半に仕留めきれなかった個々の「最後のクオリティ」の差も存在する。カタールワールドカップまでの2年間で、メキシコに突きつけられた差を埋め、さらに越えていくには成長速度を限界突破させなければならない。親善試合に一度負けただけで、下を向いてばかりはいられない。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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