【写真:Getty Images】
日本代表は現地17日にメキシコ代表と国際親善試合を行い、0-2で敗れた。
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前半は日本も多くのチャンスを作りながら仕留めきれず。後半は逆にギアを上げたメキシコに主導権を握られ、63分、68分と立て続けにゴールを奪われてしまった。
13日のパナマ代表戦から2試合連続で先発出場したキャプテンの吉田麻也は「点を取られてからボールを奪うことができなかったですし、向こうが点を取ってからのゲームマネジメントは非常にレベルが高かった」と試合巧者だったメキシコを称えた。
前半は日本が主導権を握る時間帯もあったが、チャンスを逃し続けた。「自分たちの流れの時にどう決めきるか」という課題を、これまでの相手よりもはるかに要所を締める力に長けていたメキシコに突きつけられた。
「シンプルなミスが増えれば増えるだけ勝つ確率が下がる。今日は全体的に小さなミスが多かったなと思います。前半からそこで流れを断ち切ってしまうプレーが多々ありましたし、1個つながれば…、1個相手のプレスをかいくぐれば…、もう1個…、1mでもボールが前に出ていれば…というシーンが非常に多かったなと。こういうレベルの対戦相手に対して、やっぱりそれだけミスが増えたら試合を難しくしてしまうのは当たり前だと思います」
日本よりも休みが1日少なく、フィジカル面で振りがあってもクオリティを落とさず戦ってきた相手に敗れたことには「全く言い訳できる余地はない」と吉田は唇を噛む。
ワールドカップでベスト8以上に進出する強さを身につけるには、メキシコ代表のようなチームを手本に強化を進めていくべきではないかと多くの選手が口にする。吉田もその1人で、完敗で感じた彼らとの差や違いが将来像を描くうえでの「お手本」になると考えているようだ。
「メキシコは、僕らがお手本にするチームかなと思います。ものすごくビッグネームがたくさんいるチームではないですけど、コンスタントに高いパフォーマンス、いい結果を出している。チームとしてハードワークして戦っている。体格的にも(日本人と)似通った選手が多いという意味では、学ぶべき、参考にすべきチームかなと思っています」
得点あるいは失点した後の戦い方や、1mや1タッチにまでこだわって細かいミスを極力減らしていくこと。そうした小さなことの積み重ねでクオリティを上げていき、メンバーが入れ替わったり、コンディションが悪かったりしても一定水準以上のパフォーマンスを維持する。
そして試合の流れを読み、その状況に合わせて必要なプレーを選択していく判断力も求められてくるだろう。日本代表が身につけるべきプレーの精度や、試合全体の流れを掌握するためのしたたかさを兼ね備えていたのがメキシコ代表だった。
(取材・文:舩木渉)
【了】