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権田修一、レジェンド楢崎正剛氏に並ぶ日本代表7試合連続無失点「チームが前線から体を張った結果」

text by 編集部 photo by Getty Images

権田修一
【写真:Getty Images】

【日本 1-0 パナマ 国際親善試合】

 日本代表は現地13日にパナマ代表との国際親善試合に挑み、1-0で勝利を収めた。

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 先発したGK権田修一は、出場した7試合連続で無失点を達成。かつてワールドカップなどでもゴールを守ったレジェンドGK楢崎正剛氏の持つ連続無失点記録に並んだ。しかし、当の本人は「僕からしたら、楢崎さんに並んだと言われるのは楢崎さんに失礼だなと思っています」と語る。

「僕自身が出た試合で、もしかしたら7試合連続で失点してないかもしれないですが、まず1人で7試合失点しないのは不可能なんですね。例えば、毎回枠内シュートが15本くらい来ていて、毎試合PKがあって、それで無失点だったら『どうだ俺の記録だ』となるかもしれないですけど、今日もピンチのところで(味方が)体を張ってくれたシーンがたくさんあるんです。それは7試合の中でもたくさんあって、そういうところでチームが前線から体を張った結果の7試合なのかなと思います」

 無失点は決してGKだけで成し遂げられるものではない。チームの全員で守った成果が堅守につながっていると、権田は確信している。

「僕個人でやっているわけじゃなくて、代表チームとして高みを目指すためにやっている」中で、彼自身には出場のなかった昨年11月のベネズエラ代表戦での4失点が脳裏に焼きついているという。だから、より一層「連続無失点と言われてもあんまりしっくりこない」という。

「自分が出られても、出られなくても、チームがより成熟していくのが大事なことだと思います。次のメキシコ戦に出るか分からないですけど、出なかったとしても、そこで失点したらチームとしては『失点』じゃないですか。チームというのはそういうところにこだわりたいです。

あとは楢崎さんと並んだというので僕の記録になるかもしれないですけど、本当に毎試合のシュート数を数えてもらったら、枠内シュートは(記録に関わった)全試合トータルで10 本くらいしかないと思うんですよね。そういうことなんですよ。だから本当に、僕が出ている試合で、チームで体を張ってたくさん走ってくれている結果なのかなと思います」

 2010年1月の日本代表デビューから足かけ10年以上だが、同時期にデビューした吉田麻也はA代表100キャップを達成。一方で権田にとってはパナマ戦が18キャップ目だった。GKというポジション柄、なかなか出場試合数が伸びづらい側面もあるのは仕方ないことだが、それでも地道に積み上げてきた10年もの代表キャリアは誇るべきものだ。

 権田は改めて日本代表のために尽くすこと、そしてチームの勝利のためのさらなる成長を誓った。

「たぶん代表でのベンチ入り試合数だったら結構いっていると思うんですよね。遠征でもいろいろなところに連れていってもらいました。もう1人違うGKを入れたら、もっとチームのためになったかもしれないですけど、僕が成長することを信じて、(アルベルト・)ザッケローニさんも4年間呼び続けてくれました。

いろいろな人が僕を評価して、成長のためにいろいろな経験をさせてくれたことに対して、こうやってプレーで返すことが自分にできることなのかなとは思います。とはいえ、この現場に満足しているわけでは全然ないですし、ここから先、2年後のワールドカップに向けてもっと成長しないと、ワールドカップのピッチに立って勝つことはできないと思っています。

さっきはチーム軸で話しましたけど、自分軸でも個人のパフォーマンスはもっと上げていかないと、ワールドカップの大事なところで『権田頼りになるよね』という選手にならないと、代表で試合に出る意味がないと思うので。ただお客さんでは何も意味はないですし、『メンバーに入りました。やった!』じゃなくて、そういう年齢ではないですし、今まではいろいろありましたけど、これから先、自分がベストだという道を歩き続けて、日本代表に貢献できたらと思います」

(取材・文:舩木渉)

【了】

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